Category: 社会・経済
【那覇】石垣港に入港する外国船の4分の1が、事故を起こした場合の損害を補償する保険に加入していないことがわかった。国土交通省海事局が調査したもので、2002年9月の時点で石垣港にはクリアランス船など390隻が入港したが、24.9%に当たる97隻が未加入だった。「こんなに保険に入っていない船があるのか」。この数字に港湾関係者は驚きの声を挙げた。3月1日に施行した改正船舶油濁損害賠償保障法でクリアランス船は対象外となり、法適用による減船の懸念はなくなったが、一方で万一の場合には不安もつきまとう。
■ク船は"入港"ではない
同法の施行で、座礁したり油が流出したような場合に被害を賠償する保険に入っていない外国船(100トン以上)は日本の港に入港できなくなったが、石垣港に"入港"するクリアランス船は対象外となった。海事局によると、沖合に停泊したまま通関手続きのみを行い、乗組員の上下船や燃料補給など港湾機能を利用しないため、入港には当たらないと判断したという。
■1000隻余が未加入
同局は02年9月以降、寄港地別の保険加入率について調査をしてないが、その後の傾向も「変わらないのでは」とみている。調査時の未加入率を、単純に石垣港への04年クリアランス船入港実績(4573隻)に当てはめると、1100隻余りが加入していないことになる。
全国平均の未加入率は27.4%と石垣港より若干悪いが、法施行で改善されることは確実。一方、石垣港に入港する外国船舶のほとんどが規制外のクリアランス船のため、大幅な加入率向上は期待できそうもない。
■管理もずさん?
石垣市にとってクリアランス船は2億円超の税収をもたらす貴重な存在だ。クリアランス船が法対象になっていた場合の影響について、通関手続きを行う代理業者の1人は「保険に入っていない場合、代理店の業務も煩雑になり、土壇場で入る船や初めて入る船は取り扱いにくい。減船するだろう」と予測していた。
法適用外となったことに「手続きが複雑だったからよかった」と本音を吐露するが、「保険に入っていないところは管理もずさんなところが多い。事故を起こしても処理費用を負担できず逃げる。そんな船が事故を起こしたら大変だ」と不安も口にした。
■処理費用の地元負担
外国船が事故を起こし、保険未加入などの理由で船主が対応しない場合、地元地自体が処理せざるを得ないのが現状だ。
石垣市港湾課は「不慣れな船長が座礁するケースもあるが、海保と連携して対応している。今のところ大きな事故には至ってない」と胸をなでおろすが、万一の場合は処理費用負担という財政支出も余儀なくされる。
同省は04年4月から地元自治体が行う船体撤去や油回収について2分の1、3分の1などの割合で補助する制度を創設したが、それでも処理費用の大半を肩代わりすることになりかねない。
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