Category: 特集
Tweet本土復帰時の20倍に増加
公設市場周辺、“観光土産街”に
昨年、八重山の観光入域は75万1000人に達し、過去最高を更新した。本土復帰した1972年当時から30年余で20倍に伸び、八重山のリーディング産業に発展した。しかし、右肩上がりに伸び続ける観光入域に「受け入れのキャパシティー(容量)を超えている」との声も聞かれる。青い海、白い砂浜、緑豊かな自然。観光客が求める観光資源を守りつつ、「量より質の観光」への転換も叫ばれている。
■伸び続ける観光入域
市観光課によると、石垣市の観光入域は、復帰当時の72年が3万6863人、その後、沖縄観光の伸びに比例し右肩上がりに上昇。特に97年からは、沖縄ブームに乗り、急上昇。05年までの8年間に、30万人もの大幅な伸びを見せ、05年には74万7630人にまで増加した。
しかし、海外旅行が復調の兆しを見せ始め、国内でも北海道へのシフトが起こりつつあるとの見方もされ、今後は楽観視できないのが現実だ。
■増加の背景
観光入域の増加の背景には、航空機のジェット化やJTAとANAのダブルトラッキングによる便数の増加、本土直行便の就航など輸送体制の拡充がある。テレビなどを通した沖縄ブームに、旅行代理店のキャンペーンが後押しした。
特に、近年の観光入域の主流に成りつつある冬場の避寒観光は、83年ごろから官民挙げ地道に実施してきた、東北地方などでの、誘客活動が大きく実を結んだ格好だ。
■地元の変化、
05年の観光収入は524億円(1人当たり約7万円)と推計されている。復帰当時の71倍だ。
増加する観光客をターゲットに、市街地にはビジネスホテルや短期賃貸マンション、素泊まりの宿などの宿泊施設や居酒屋などの飲食店が増え、かつて市民の台所としてにぎわった公設市場周辺も、観光土産街へと変ぼうをとげ、連日、観光客でにぎわいを見せている。
かまぼこや泡盛、織物などごく限られていた地元のお土産品も、焼き物やお菓子類、加工食品など種類も増え、品質も向上している。市観光協会の宮平康弘筆頭副会長によると、市内の観光関連従事者は約7000人にのぼり、大きな雇用効果を生み出している。
■今後の課題
観光施設などハード面の整備はもとより、人材育成などソフト面の整備が急がれている。
特に人材育成面で、宮平副会長は「世界に通用するサービスを目指すのに人材が不足している。特に地元の人材が少ない」と指摘。観光従事者を養成する専門学校の必要性を強調した。
また、自然環境など観光資源の保全の必要性も強調し「観光客の受け入れ規模を含めた長期ビジョンを作り、受け入れ態勢を整備する必要がある」と述べ、行政にリーダーシップの発揮を期待した。
なにごとも量を求めると質が下がります。
それだけに、良い観光地でありつづけるためには、慢性的な供給不足でいいのです。
行きたいけど便がとれない、ホテルがとれない、島にとってこんなうれしいことはありません。どうしても行きたい人は、行ける機会を常にうかがっています。
やっと訪ねて、かろうじて残っている島の自然、人情の機微にふれて満足して又来たくなるのです。
近年、観光客は、選びに選び調べに調べて島をおとずれます。
わたしたちは、そんな熱心な観光客に選ばれる努力をし続けましょう。
そんな観光客は、どうしても訪ねたい島には、やりくり算段、必要とあれば、少々出費が増えても奮発したくなるものです。
それだけにこれからも観光産業を第一義に考えるのでしたら、観光客に選ばれるだけでなく、来島して欲しい観光客をこちらで積極的に選び、案内し、せいいっぱいもてなしして島の将来につないで行きたいものです。
観光客が増えてよいことはお金がたくさん入ることです。
それはたいへんすばらしいことです。
一方で失っていくものがお金のようにははっきりと見えない、
というところが見えにくくなっているので要注意です。
観光客のキャパという聞きなれないタイトルです。
キャパは客室稼働率という狭い見方もできますし、
石垣という自然環境の包蔵性と回復力といった見方もしています。