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漂着ごみ、搬出不能のおそれ 八重山環境ネットワーク西表島エコプロジェクト

国や町が補助金廃止しボランティア活動、苦境に
【西表】海岸の漂着ごみを収集するボランティア活動を行っている八重山環境ネットワーク西表エコプロジェクト(森本孝房代表)が補助金のカットなどによって資金難に陥っている。このままでは、回収した漂着ごみを島外へ搬出して処分することができなくなるおそれがあり、漂着ごみが環境に与える影響が放置されることになりかねない。海から流れ着くごみの処理に必要な経費をだれがどのように負担すべきなのか早急に結論を出す必要がありそうだ。 西表エコプロは、森本代表ら個人3人と西表島エコツーリズム協会、竹富町カヌー組合の2団体で組織する任意団体。月1回程度の海岸清掃で漂着ごみを収集し、石垣島まで搬送して、石垣市内の産廃施設に処理を依頼している。 2005年度は「トン袋」と呼ばれる資材運搬用の大型袋90袋分を搬出した。必要な経費は、環境省の西表島沿岸域クリーンアップ事業費の100万円と町観光協会が町の観光地美化対策事業費を原資にボランティア団体などに支給する補助金5万円、町ダイビング組合からの2万円、西表カヌー組合からの2万円の合わせて109万円に、会員が負担する3万円余りを加えた110万円余り。 輸送などを請け負う業者がボランティア活動であることを理解して、費用を割り引いたことによって、経費を圧縮することができた。 ところが、本年度は環境省が同事業による100万円を支給しないことにするとともに、町も観光地美化対策事業費を廃止したことから、西表エコプロが独自に100万円を超える資金を調達しないと、集めた漂着ごみを島外に搬出することができないおそれがある。 竹富町の漂着ごみの収集や処理に必要な経費をだれがどのようにして分担するのかについてはルールがないのが現状。漂着ごみはほとんどの場合、海外やほかの地域から流れ着き、町外から排出されているという事情が、費用の分担論議を難しくしているようだ。 西表エコプロでは「漂着ごみの処理方法について結論が出るのを待つのではなく、早急に取り組まなければいけない」(森本代表)として、独自に資金を確保する方策を模索。その結果、通称・上原港(船浦港上原地区)の旅客待合所「デンサターミナル」の一部を借りて、自然環境美化への啓発を行いながら、特産品の販売などを行う方法を目指すことになり、9日、町に要請した。 町建設課によると、同ターミナルの借用については、西表エコプロのほかに、2件の要請がある。どの団体に利用させるかは決めていない。 八重山環境ネットワーク西表エコプロジェクトの森本孝房代表(50)は、漂着ごみを放置した場合の影響について、防潮林の発達の阻害や、自然界の生き物が漂着ごみを誤って食べてしまうおそれなどを指摘する。 森本代表によると、海岸に沿って生えている防潮林などの林では、内側に漂着ごみが大量にたまっているケースが少なくない。こうした漂着ごみは、若木の芽が成長するのを阻害するおそれがあり、防潮林の世代交代がうまく進まなくなってしまいかねない。 森本さんは「漂着ごみが新芽をつぶしてしまえば、小さな木が残らず、森が育たなくなる」と心配する。 また、漂着ごみの発泡スチロールがこなごなになったものをヤドカリなどの小動物が誤って食べているケースも見られ、森本さんは「漂着ごみに環境ホルモンが含まれていれば、食物連鎖によって、さまざまな生き物に影響を与えてしまう」と話す。

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