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郷友会などで修復目指す 忘勿石之碑準備委が確認

台風の影響で板面が剥離した忘勿石之碑(左)=6月1日、南風見田海岸

台風の影響で板面が剥離した忘勿石之碑(左)=6月1日、南風見田海岸

忘勿石之碑の復元方法を議論する準備委員会の委員ら=12日午後、八重山平和祈念館

施工、資金など検討へ

 【西表】昨年9月の台風18号で破損した西表島南風見田海岸の忘勿石之碑を復元しようと、有志らが動きだしている。ことし3月に期成会準備委員会(内原勲会長)を立ち上げ協議を重ねた結果、石垣在波照間郷友会と西表東部在波照間郷友会、波照間公民館の3者で修復を目指す方向性を確認した。準備委は施工方法や資金調達に向けた募金・クラウドファンディング(CF)活用などの素案をまとめ、郷友会員と波照間、西表東部の住民に説明会を開き、合意形成を経て具体的な活動を展開する方針だ。

 準備委員会は12日午後、八重山平和祈念館で4回目の会議を開き、施工と募金、記念誌(記録保存)編集の各専門委員会を設置し、具体的な計画を作成することを決めた。

 同碑の銘板は1994年8月にも台風被害で割れており、準備委によると、銘板破損は今回で2度目。今後も台風による破損が予想されるため、銘板部分の移転が検討されており、第4回会議では、海岸近くにある遊歩道の駐車場(町有地)への移転について話し合った。委員からは「今後も台風で刻銘板が剥がれるかもしれない。安全な駐車場に移せば壊れるリスクも減るのでは」との意見が出た。

 これについて竹富町世界遺産推進室は取材に「駐車場は一括交付金で整備したため、事業外目的の可能性も出てくる。関係機関と調整が必要になるだろう」と述べた。

 92年8月の同碑建立当時に期成会事務局長として携わった内原会長は「子どもたちに戦争マラリアの史実を継承し平和教育に資するため早い段階で整備したいが、着工時期は未定。課題を整理して関係者の協力を得て実行していきたい」と決意をみせた。

 一方、準備委は波照間島にも戦没者慰霊碑の建立を検討。「波照間島にはマラリア犠牲者552人、戦死41人の御霊を慰める石碑も必要ではないか」との声があった。

 忘勿石之碑は、太平洋戦争末期1945年に軍命で波照間島から南風見田地区に強制疎開させられ、マラリアなどで亡くなった犠牲者の冥福を祈るため西表東部在波照間郷友会を中心に建立。現在、忘勿石之碑保存会が管理をしているが、会の活動が弱体化しているため修復に向けた組織化が急務だった。

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