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石垣市教委 発掘調査報告書を刊行

最新の知見入りの看板を設置したフルスト原遺跡=25日午後、石垣市大浜の同所

最新の知見入りの看板を設置したフルスト原遺跡=25日午後、石垣市大浜の同所

石垣市内の遺跡、古墓群に関する報告書をまとめた市教育委員会の職員ら=25日午前、市教委事務局前

石垣市大浜のフルスト原遺跡地図

フルスト原遺跡など3カ所

 石垣市教育委員会は、市内の遺跡や古墓など3カ所で発掘調査を行い、それぞれの成果のまとめとして『フルスト原遺跡ー史跡整備に伴う発掘調査報告書ー』、『川平大兼久古墓群ー川平子育て支援施設整備事業に伴う発掘調査報告書ー』、『登野城遺跡ーホテル建築に伴う緊急発掘調査2ー』をこのほど刊行した。遺構や遺物の写真と図、出土点数や状態の統計、分析などを収録しており、3カ所の報告書とも市立図書館で閲覧できる。

 フルスト原遺跡は石垣市大浜にある国指定史跡。中森期(13世紀末から16世紀はじめ)には、眺望のよい地形を防御に生かした屋敷囲い石積みを伴う集落だったと考えられ、島内で他に例のない規模を有する。加工された牛の骨や陶磁器が多数出土したことから、利用集団は島外との結びつきを得る手段や、牛の骨の加工技術を持っていたことが推察される。13世紀はじめから20世紀前半まで、墓地、拝所、戦争に関する付属施設などとして使われた形跡がある。

 同遺跡整備事業は1992年度に開始し、2015年度に完了。市教委はこのほど、新知見の記載を含めた看板4本を遺跡内に設置した。職員は「この機会に足を運び、地域の歴史に触れてほしい」と来訪を呼びかけている。

 『川平大兼久古墓群〜』の報告書は、川平子育て支援施設整備にあたり、18〜19年度にかけて行った同古墓群の発掘調査の成果を収録。古墓群は、17世紀末〜20世紀はじめの囲い込み岩陰墓を主体とした遺構で、一次葬、二次葬ともに確認されており、同時期の同地域の葬墓制の一端をうかがい知ることができる。

 『登野城遺跡〜』は、登野城地域でのホテル建築に伴い、2017年度から19年度にかけて実施した同遺跡発掘調査の成果を収録。遺跡は中世から近代にかけて存在した集落跡地であり、出土した埋葬人骨や歯の状態から、乳児の死亡率の高さ、生前の栄養状態の悪さなどを推察できる。

 市教委は『川平大兼久古墓群〜』を川平小中学校へ、『フルスト原遺跡〜』を大浜小学校、大浜中学校へ1冊ずつ寄贈した。

  • タグ: 石垣市教育委員会発掘調査報告書フルスト原遺跡
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