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石垣市 ICTワナで実証実験

ICT技術を使った大型のワナ。実証実験が行われている=17日午後、平野地区

ICT技術を使った大型のワナ。実証実験が行われている=17日午後、平野地区

イノシシ被害に遭ったほ場に立つ山内和男さん。「イノシシ被害は石垣島全体の問題」と訴える

イノシシ捕獲効果を検証 農家「抜本的な対策を」

 イノシシによるサトウキビなどの農作物被害が後を絶たない状況を受け、石垣市が、ICT(情報通信技術)を活用した移動式の大型囲い式ワナで実証実験を行っている。石垣島北部の平野地区のほ場に2月26日、遠隔監視操作で自動的に捕獲できるワナを設置、効果があるかどうか検証していく。農家からは「このままだと若い農家が農業をしなくなる」と抜本的な対策を求める声が高まっている。

 農政経済課によると、鳥獣による農作物の被害額は2018年度で約360万円。うちイノシシによる被害は230万円と約64%を占める。ただ、この被害額は、同課が報告を受け調査したもの。「何も変わらない」として報告しない農家も多く、被害額は氷山の一角とみられている。

 市はこれまで電気柵の導入を行っており、18年度は100基導入した。1基で600-700㌃の面積に対応できるが、これでは足りず自費で購入する農家も。一方で草刈りや電池交換など維持管理が負担になっている。管理不足で電気柵が機能しなくなるケースもあり、万全ではないという。

 ICTを活用したワナは、6㍍四方を高さ2㍍の金網で囲ったものに、カメラやセンサーなどの機器を設置したもの。200万円の国庫補助を受け、鳥獣被害防止総合対策事業として設置した。中にえさとなる米ぬかを置き、幅2㍍のゲージからイノシシが入ってくるのを待つ。これをセンサーで感知すると、スマートフォンやパソコンに通知、遠隔操作でゲージを降ろして捕獲する。大型ワナのため、群れの捕獲に効果が期待されている。

 1年をメドに実験を行い、効果が確認されれば増設を検討する。これ以外に、ほ場にワイヤメッシュで囲む対策も有効とされており、今後導入を目指す。

 大型ワナの設置場所を提供しているサトウキビ農家の山内和男さん(74)=平野=は、50年以上のベテラン農家。「イノシシの被害は広がっており、石垣島全体の問題。電気柵などの対策は経費も手間もかかる。こんなことでは若者が農業をやらなくなるのではないかと懸念している。イノシシ被害を解決すれば収量も上がる。新製糖工場より一番先に解決しなければならない」と訴えている。

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