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「お正月には、台湾のおもちを食べました。

 「お正月には、台湾のおもちを食べました。黒糖が甘くておいしいの」と話したのは関東地方で暮らす90代の女性である▼日本統治期の台湾で生まれ育ち、終戦に合わせて日本へ引き揚げた体験を持つ。昨年暮れ、台湾に一時滞在していたお孫さんがお土産にそのおもちを買ってきた▼大みそかの前日、この女性から台湾体験についてうかがい、そのおもちを一緒にいただいた。そのおもちを、この女性はお孫さんに焼いてくれるように頼み、「こげ目が付くくらいに焼くんですよ」と焼き直しをさせるほどにこだわった▼日本統治期の台湾で台湾のおもちを正月に食べたとなれば、さぞ台湾の社会に溶け込んでいたのだろうと思う。しかし、この女性の場合は逆である。台湾的なものや台湾の人たちとほとんどかかわることのない日常。ただ、正月には台湾風のおもちが届き、黒糖のほんのりとした甘さが今も記憶にしみついている▼衣食住は暮らしそのものと言っても過言ではない。新しい年を迎える節目を思う時、普段はほとんどかかわることのなかったカルチャーに由来する食べ物が想起される妙▼読者のみなさんは、この正月に何を食べたいと思いましたか?その食べ物を実際に口にすることはできましたか?それは、だれがどのように作ったものですか?(松田良孝)

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