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標高2000㍍級の山々…

 標高2000㍍級の山々。一歩一歩踏みしめていく足音が森に吸い込まれていくみたいだ。幹にまといつくようにしずくが膨らみ、自然の核が育まれていく▼台湾北東部に広がる太平山を12月初めに訪ねた。1万2000㌶を超える国家森林公園だ。首里城の復元に必要な木材の確保で話題のタイワンヒノキが生える森でもある▼利用が厳しく制限されるタイワンヒノキだが、首里城のためならば提供してもいいのではないかという思いを抱いている台湾の人たちは少なくないようだ。困っている人がいたらためらうことなく手を差し伸べる。いかにも温かい▼台湾では日本統治期に林業開発が進み、太平山でも1920年代に開発が始まった。台湾の山林は戦後も木材の供給が続き、荒廃が進む。それがタイワンヒノキの伐採規制につながった▼豊かな自然とどう付き合うべきか。西表島などの世界自然遺産登録に向けた動きに合わせて、この論点は八重山でも一層関心を集めている▼太平山で木材運搬用に敷設された鉄道は、現在は観光用のトロッコ列車となり、台湾紙によると、今月10日に年間利用客数が初めて50万人に達した。保護と活用の均衡が求められる点は台湾でも変わらない。首里城復元に向けた議論では、森全体を見渡す視点を意識しておきたい。(松田良孝)

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