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石垣市川平 京大に故・大浜永善さん提供 もちきびの種、41年ぶりに戻る

玉木陸斗さん(左)からもちきびの種を受け取る大浜永太郎さん、石垣リツさん=5日午後、川平の大浜さん宅

玉木陸斗さん(左)からもちきびの種を受け取る大浜永太郎さん、石垣リツさん=5日午後、川平の大浜さん宅

東京農大の玉木さん 栽培で採種に成功 家族に約3000粒届ける

 石垣市川平でかつて栽培されていたもちきびの種が41年ぶりに戻ってきた。京都大学農学研究科生殖生物学研究室が1971~83年の南西諸島雑穀類調査で持ち帰った種のうち、川平の故・大浜永善さん(享年84)から譲り受けたもちきびの種を、東京農業大学で雑穀を研究する玉木陸斗さん(21)=那覇市出身=が栽培して増やすことに成功した。5日、大浜さんの次男・永太郎さん(63)のもとに約3000粒を届けた。

 この種は、1978年の調査で採種され、京大で研究用に使用された後、民間団体で保管されていたもの。玉木さんが京大の元教授を介して同団体から種子の提供を受けた。残っていたのはわずか5粒だった。

 玉木さんは昨年5月、学内の温室ハウスで種まき。慎重に栽培を進め、同年9月には1万粒を採種。ことし6月には60粒をまき、10万粒が採れるように。安定栽培が可能になったことから「ふるさとに返したい」と持参して来島した。

 農業関係者に川平の農家を紹介してもらったところ、偶然にも大浜さんの家族に行き当たった。大浜さんは25年前、84歳で他界。生前はもちきびを中心にアワ、麦、大豆などを育てていたという。

 川平で水稲など農業を営む永太郎さんは「まさか自分のおやじが…。40年ぶりに川平の品種が戻ってきた。大事に育てていきたい」と感謝。

 永善さんのもちきび栽培を手伝っていたという長女の石垣リツさん(81)は「父にあちこち連れて行ってもらったり、手伝いをしながらいろんなことを教わったりしたことなど、あの時の思い出や気持ちがよみがえってうれしい。お父さんが座っているようで涙が出そう」と感無量の様子。

 玉木さんは「40年前に採種した大浜さんの家に返すことができて良かった。これが地域や人のつながりになり、地域に根付いてくれたらうれしい」と話した。

 玉木さんは、白保で収集された種も白保の農家などに提供した。

  • タグ: 川平もちきび
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