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「馬のウンコ踏んだら足早くなるってよ」…

 「馬のウンコ踏んだら足早くなるってよ」。昭和30年代の子らのうわさ話である。馬車がまちなかを行き、4号線に馬ふんが落ちていた頃、運動会が近づくとそんな話でもちきり。新しい運動靴を買ってもらう方にかける子もいた。私は「馬ふん組」だった。結果、馬ふんにそんな神通力がある訳もなく、着順はいつものとおり▼あの頃、運動会は地域挙げての「ハレの日」の行事だった。早朝からゴザを持って場所取りに行き、運動場はそれこそ万余の人出。親世代はなぜかネクタイ背広に一張羅の洋服でおしゃれに身をつつみ、ハイヒールのご婦人もいた▼子育て世代の平成を迎えた頃、まだ地域に子どもの数は多かった。各町内のテントは人であふれ、早起きしてテントを張った町内会役員はたいてい座れない▼気が付けば少子化が進み、だんだんと子どもが少なくなってゆく。地域のつながりも希薄になったのか、マイテント持参の家族も増えた。町内によってはテントがガラガラである▼9月、10月は学校や保育園の運動会シーズン。祖父母世代となった今、幼き子らの成長が実感できる機会は実に心うれしいもの▼時代とともに運動会風景も移ろいゆく。思えば一張羅で迎えた「ハレの日」は、平和を謳歌(おうか)する喜びだったのかも知れない。いとおしい日々である。(慶田盛伸)

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