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竹富島入域料 島内で9月徴収開始へ

竹富島を訪れる観光客。入域料の導入が計画されているが、船会社の合意が得られず、島内で徴収することになっている(資料写真)

竹富島を訪れる観光客。入域料の導入が計画されているが、船会社の合意が得られず、島内で徴収することになっている(資料写真)

船会社の合意得られず

 【竹富】地域自然資産法に基づき、竹富島への来島者から任意の協力金300円を徴収する「入域料」をめぐり、竹富町は、徴収業務の委託先とする船舶会社と調整を重ねてきたが、最終的な合意を得られなかったことが30日までに分かった。これを受け、島内で徴収する方法に方針転換し、9月1日から開始する予定だ。8月中に開催する竹富島地域資産協議会で徴収方法を決める。

 入域料導入は2018年5月、島の自然環境や集落景観の保全と再生を目的に、同協議会が策定した地域自然資産地域計画案で決まったもので、資産法による全国初のケースとして注目されている。

 同法の基本方針では▽交通施設や公共交通機関▽対象区域の入り口や通過地点—などを徴収する場として利用する方法例が示されており、町は同協議会のメンバーでもある㈲安栄観光、八重山観光フェリー㈱、石垣島ドリーム観光の3船舶会社を徴収の協力機関として決定。ことし4月1日の徴収開始を目指していたが、船会社は「人手不足や徴収作業に伴う煩雑さ」を理由に難色を示していた。

 町や竹富公民館は、船会社の抱える不安材料に対する解決案を提示。試験的に年度内だけでも業務を受託できないか申し入れていたが、町と船会社、公民館、竹富島地域自然資産財団が今月9日に開いた4者会議で交渉が決裂した。

 町は23日、竹富島の観光事業に携わる関係者を対象に説明会を開き、経緯や今後の方針を説明。島内で徴収する際の方法について意見を交わした。

 内盛正聖公民館長は取材に「協議会で決まったことなので、徴収は船会社にやってもらいたかったが、向こうの考えや事情もあるので仕方ない。島で徴収するしかない」と話した。

 町政策推進課の小濱啓由課長は「入域料導入への取り組みが、竹富島の観光の在り方を考える契機になってきている」と前向きに捉えている。

 【地域自然資産法】地域自然資産区域における自然環境の保全や持続可能な利用の推進に関する法律。同法に基づき、地方自治体は協議会を設置し、地域計画を作成することで、入域料を経費に地域自然環境保全事業、寄付金による土地の取得を促進する自然環境トラスト活動促進事業を行うことができる。

■任意の協力金に難色

 船会社、線引きが難しい

 ㈲安栄観光(森田安高代表取締役)、八重山観光フェリー㈱(大松宏昭代表取締役社長)は、入域料の徴収業務を断った理由について八重山毎日新聞社の取材に「任意の協力金ではなく、強制であれば船賃に含みやすい」「郷友会など徴収対象者の分別が難しい」などと説明した。

 森田代表は▽徴収▽集計▽納金|に人員が割かれることに難色を示し、「島で一括しての徴収が望ましい」とした。

 大松社長は「協力金なので徴収できる人、そうでない人の線引きが難しい。渡嘉敷村などのように税として強制的に徴収できれば船賃に含めることができる」と話し、▽混雑時に入域料の説明で時間が限られ、乗船に間に合わない▽徴収金の管理方法や金額の不一致に伴うトラブルが発生するおそれがある—と懸念を示した。

 一方、両社は「発券カウンターや船内で島での徴収を広報するなど、島のために何かやりたい気持ちはある」と徴収業務以外で協力する姿勢を見せている。

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