高良鉄美氏、離島振興に力注ぐ 選挙戦訴えを国政へ
【那覇】第25回参院選沖縄選挙区(改選数1)で初当選を果たした高良鉄美氏(65)は当選から一夜明けた22日午後、八重山毎日新聞社など報道各社のインタビューに応じ、「平和の1議席のバトンを持って国会で仕事ができる。選挙戦で言い続けてきたことを国政で訴えていきたい。離島振興や発展に力を注ぎたい」と意気込みを語った。
―当選から一夜明けての感想は。
「オール沖縄」が勝ってきた選挙があり、さらに勝ち続けなければいけない選挙だった。当選できてホッとしたというのが正直なところ。糸数慶子議員から渡された平和の1議席のバトンを持って国会で仕事ができる意味でもホッとしている。
―選挙戦で辺野古移設、消費税増税、憲法改正に反対の姿勢を明確にした。改めてどう取り組むか。
「辺野古ノー」をずっと訴えてきて、特に今回は過去3度表された民意を安倍政権が無視していることに対しておかしいのではないかという民意も含まれている。消費税増税は観光産業を中心に好調に上がりつつある流れにブレーキをかけ、暮らしの面でも大きい打撃を受ける。憲法改正に関しては自衛隊を9条に明記することで何が起きるか検証されておらず、国防教育などに表れることが一番危惧される。明記による国際関係の悪化も考えられる。必要性も含めて慎重に考えなければならない。この3点を国会でしっかり訴えていきたい。
―任期中に策定作業が行われる新たな沖縄振興計画について、どう取り組むか。
県民が本当に必要としている援助に焦点を当てないといけない。6次産業化を盛り込むことと、意欲を持って働けるような仕組みを支援する環境整備、産業に関する積極的な格差是正措置などを取りたい。県政の方向性に沿った計画内容のベクトルを一緒にして考えていきたい。
―先島振興で取り組みたいことは。
各地域の持つ歴史、文化、特性、食べ物などを沖縄観光の中心に持っていけるのではないか。交通の便が重要なキーワードになってくる。通常の沖縄振興計画の中で特別枠を設けるか、県の中での調整になるのか分からないが、どちらでも国政からサポートしていきたい。
―八重山の陸自配備についての考えは。
住民の懸念を払拭(ふっしょく)できるような議論ができていない。議論をしてだめとなった時にはきちんと止めることが重要だ。頭越しに造る前提で進めるのは手法として間違っている。国の戦略ではなく、住民主体の視点で考えなければならない。国政の場で質疑の対象にしていきたい。
―尖閣問題への考えは。
日本と中国の外交をしっかりやってほしい。漁業の問題で日台漁業権などもあるが、石垣や与那国と台湾との関係は良好で、そこをむしろ生かすような交渉をしていく。日中間の緩衝地帯、懸け橋となるのも沖縄の役割、鍵ということが外交的にも前向きだと思う。
―八重山の有権者へ。
小さいころは島ちゃびを感じていた。離島振興に取り組み、力を注ぎたい。それぞれの特徴を生かして、地域に主権や判断権を持たせる仕組みを制度としてつくれれば、大きな玄関口だし、特色になると思う。物流コストや人の流れ、航空運賃や進学の補助なども含めて。いろんなサポートができるようにしたい。
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