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まちは生きもの。日々変わり続ける。南ぬ浜

 まちは生きもの。日々変わり続ける。南ぬ浜町への移転に伴い、りゅうせきのタンク群が撤去され、七三○交差点から竹富島の島影が見える▼そうだった。交差点はかつて海に突き出た桟橋の付け根。西表島を背に小浜島も見えた。そんな眺望があったことを思い出した▼それから幾星霜、時代の求めに応じて港の整備、美崎町の埋め立て、大小の建築物立地が進んだ。人の営みは風景を大きく変えてゆく▼かつての石垣の街並みを愛したのが、沖縄の原風景を描き「赤瓦の政寛」の異名をとった大嶺政寛画伯。赤瓦屋根が連なり、遠くにおっぱい山が見える「八重山風景」(昭和45年)が代表作である▼交差点付近からの遠望か。実際には存在するはずの丸映館や沖映館、市役所などコンクリート建造物は描かれない。画家の目は、美しいものだけをとらえているように見える。心引かれたのは、連なる赤瓦の家並みが持つ統一感だったろうか▼絵が描かれて半世紀。まちは生きもの。「八重山風景」は、大きく変化を遂げた。もとより、あの頃に戻れるわけもない。人に個性があるように、街並みの統一感など望むべくもないが、せめて造形、色彩など自己主張の強い建築物が建ちならぶのは遠慮願いたい。画伯も見たであろう島々の遠望にそんなことを思った。(慶田盛伸)

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