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新年度スタートと「地方自治法」

内原市議の厳重注意はありえるか

 ■地方公務員の自覚

 4月1日に新年度が始まり、公務員にとって慌ただしい1週間だったろう。年度の初め式で各首長が「市民目線でスピード感を持ち」(中山石垣市長)「公務員になった自覚をもって仕事にいそしんでほしい」(西大舛竹富町長)「法令を順守し使命感を持って職務にまい進してほしい」(外間与那国町長)とあいさつした。

 それに応えるためにも、職員は『地方自治法』をひもとくべきだ。

 「全体の奉仕者としての公共の利益のために職務の遂行に当たっては全力を挙げてこれに奉仕しなければならない」(「地方自治法」第30条)を確認し、初心に帰って頑張ってほしい。

 と同時に全体の奉仕者として市民の知る権利に十分に応えてほしい。

 石垣市情報公開条例は「市が保有する情報は、市民と共有するものであり、これを広く公開することは、開かれた市政を推進していく上で不可欠なものである」(前文)、「知る権利を保障し市政に関する情報の積極的な公開を図り、市の諸活動を市民に説明する責務が全うされるようにする」(目的)と規定している。

 しかし、情報公開された文書は分かりづらい内容になってはいないか。そうであれば条例制定の目的から逸脱する。

 ■開示文書の正確性

 去る市議会3月定例会議での内原英聡議員に対する″厳重注意〟の発端はそこにある。内原議員は3月14日の一般質問で、中山市長の出張費の使途について、パネルを使って質問した。中山市長は平成29年5月31日から6月8日まで東京出張に出ていたが、そのうち、6月2日から6月4日までの2泊は那覇に戻り、過ごしたという。

 当時の旅行命令(依頼)書には、手書きで「6/2宿費費・6/3宿泊費及び日当は私用のため支給なし」と記されている。内原議員は、「私用のため」とあるにもかかわらず、航空運賃などに公費が支出されているのではないかとただした。

 使用したパネルには、片面にこの旅行命令(依頼)書の一部を拡大コピーした画像が、もう片面には、同公文書の数字や表記などをもとに同議員が作成したという表が貼られていた。

 これに対して中山市長の答弁は二転三転し、翌15日の議会冒頭、旅行命令(依頼)書にある6月2日は公務だったと修正した。さらに内原議員が作成した表を問題視し、「事実誤認」だとして、訂正と謝罪を求めたのである。

 中山市長は、詳細な事前通告をすれば正確に答弁できたと内原氏に改善を求めているが、手書きで説明を加えなければ分からないような公文書であれば明朗さを欠く。内原議員から「疑惑」発言が出てくるだろう。そのことも自覚すべだ。

 ■野党はこれでいいのか

 議会運営委員会では全員が一致して「厳重注意」を確認し、平良秀之議長が内原議員に厳重注意した。与党ならいざ知らず、厳重注意に野党も賛成した。住民投票条例制定に向け、与党を刺激したくないというのが一般的な見方だ。

 だが、公文書や情報公開のあり方を追及せず、与党に同調したのをみると、野党としての役割を果たしているのか疑問だ。議会での発言はもちろん正確な事実に基づかなければならないが、疑問の声までも数の力でねじ伏せられたような印象がある。

 年度初めに当たり行政、議会とも内省すべき点は多い。

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