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平得大俣 陸自配備へ作業強行 沖縄防衛局

重機や資材を運ぶ車両。約20台が列をつくった=28日午前8時前、旧ジュマールゴルフガーデン入り口

重機や資材を運ぶ車両。約20台が列をつくった=28日午前8時前、旧ジュマールゴルフガーデン入り口

面談から一夜明け 重機や資材を続々搬入
周辺住民、意向無視に反発

 石垣市平得大俣への陸上自衛隊配備計画をめぐり、沖縄防衛局は28日、仮設柵と土のうを設置する作業を開始した。3月の造成工事着工に向けた準備となる。周辺4地区との面談から一夜明けたばかり。「われわれとしては準備が整い次第、明日(28日)以降の作業を進めさせてもらう」(伊藤晋哉総務部長)の説明通り、周辺住民の意向に関係なく強行した格好だ。住民は「聞く耳をまったく持っていない」と反発を強めた。

 防衛省が3月までに発注を予定しているのは計画46㌶のうち、用地を取得・賃借した旧ジュマールゴルフガーデンの13㌶。このうち進入路に当たる0・5㌶で3月中に工事を行う計画だ。県赤土流出防止条例に基づく届け出では3月1日を工事開始予定日としている。

 3月末までに着工すれば、県の改正環境影響評価条例の適用を受けないため、「一部着工は環境アセス逃れ」との批判も出ている。

 防衛局は2月22日付で県赤土流出条例に基づく確認済通知書を受けており、境界線に仮設安全柵を設置しながら赤土流出防止対策を進め、造成工事に入る。現場入り口には毎週の工事予定を掲示するとしている。

 この日は、重機や資材、作業員を乗せた車両20台が午前8時前に現場に到着。現場に重機や資材を降ろし、仮設柵設置の作業を行った。

 旧ジュマールの13㌶は傾斜地となっていることから、造成工事で切り盛りして平地にする。同地には隊庁舎3棟、車両整備場2棟、弾薬庫4棟、油脂庫1棟、給油所1棟など主要施設が配置される予定だ。

 造成工事は2020年12月までを計画。建物建設については来年度以降の契約となっており、すべての施設が完成する時期については現時点で決まっていないという。

 

 ■「何を訴えれば届くのか」住民らやり場のない怒り 

 「まったく聞く耳を持っていない」。4地区住民との面談から一夜明けた早朝、現場入り口に面する県道87号に、重機や資材を積んだ車両約20台が列をつくった。現場には周辺住民ら数人が訪れ、「どこに何を訴えれば届くのか」と怒りをぶつけた。

 資材搬入の様子をみていた嵩田地区の川満哲生さん(60)は「防衛局には不信感しかない。面談でもはぐらかされた」とやり場のない怒りを抑え、「残念な気持ちだが、まだ着工ではない。防衛局は市長の同意を受けて強く出ている。やはり市長と面談したほうがいいかもしれない」と今後の対応を模索した。

 於茂登地区の嶺井善さん(53)は「3月6日に再度面談を申し入れたのに、まったく聞く耳を持っておらず、不信感がより高まった。今後どうなるか心配だが、環境アセスを求める一方、専門家の協力、アドバイスも受けながら監視していくことも視野に入れないといけない」と厳しい表情を浮かべた。

 市住民投票を求める会の金城龍太郎代表(28)は「警備の人がいたり、資材が搬入されたりと緊迫した空気を感じた。このまま着工すればますます住民は分断するだろう。みんなで考えるきっかけを追求するのが、住民投票だと思っている。今後も可能性を探っていきたい」と話した。

  • タグ: 陸上自衛隊配備計画
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