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厳格処分に痛烈な批判

波紋広げる高野連の制裁

 プロ野球の沖縄キャンプが佳境を迎えている。来月下旬にはいよいよ開幕だが、それより一足早くスタートするのが選抜高校野球大会。熱戦が期待されるが、ことしは場外でちょっとしたトラブルがあった。

 ■高知商に苦言

 甲子園の常連校の一つ、高知商業の野球部員らが同じ高校のダンス同好会が校外で開いた発表会にユニホーム姿でゲスト出演して日本高校野球連盟(高野連)からきついおしかりを受けたというのだ。

 いったい何がまずかったのか。発表会が有料だったからだという。それもたった500円の入場料なのだ。それはちょっとやりすぎではないかと思っていたら、やはりこれにかみついた人がいた。日本サッカー協会元会長の川淵三郎さんだ。Jリーグ生みの親でバスケットボール界の改革にも手腕を発揮した人として有名だ。

 野球部員が商業的利用を禁じた日本学生野球憲章に抵触するとした判断に対し、都内での講演後に「高野連は旧態依然たる体質を変えないと。野球以外の活動に自由に参加できるということをなんでやらないのか」と持論を述べたという(1月27日付日本経済新聞29面)。

 ■友情に物言い

 「発表会への参加は問題ないが、有料だったことが、日本学生野球憲章が禁じる野球部員の商業的利用に当たる。文化祭で同じことをやっても何の問題にもならない」というのが高野連の言い分だ。

 高知商業は昨年夏の甲子園にも出場している。同校ダンス同好会はチアガールとして応援してくれた。発表会へのゲスト出演はそのお返しだったという。高校生同士の美しい友情にケチがついた形だ。野球部長は謹慎処分を受けている。

 今回の高野連のやり方はあまりにもしゃくし定規的で厳格すぎると思わざるを得ない。発表会を開くには会場の借用料など費用がかかるのは常識的に考えれば分かる。校内でやればいいと言うかも知れないが、街の中でやることで観客動員など社会との関わりが出て来る。何より商業行為を体験することにもなるのではないか。

 高野連の厳格さは以前から関係者の間ではよく知られている。地元の高校が甲子園で優勝する。その地域にとってはたいへんな喜びであり、誇りである。県民挙げて喜びたい。でも、凱旋(がいせん)パレードなどは「華美な行為」として禁じられている。学校側も高野連の顔色をうかがわざるを得ない。

 ■神聖化に疑問

 「商業的利用だ」という指摘に川淵さんは甲子園などで入場料を取っていることとの整合性がとれないと主張し「500円取ったぐらいで、制裁する権利があるのか。高野連が絶対不可侵の神聖な場所であるかのように思っていること自体がおかしい」とも述べている。 

 思い出すのは1965年8月、石垣中野球部が全琉、さらに鹿児島制覇を達成、優勝旗を先頭に市内をパレードした光景。小さな島の少年らの成し遂げた偉業が大きな誇りをもたらしてくれた。今回の“事件”はスポーツと地域の関係を考えさせる契機になる。

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