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鳩間島の油化装置再稼働 竹富町

再稼働した固定式油化装置=19日午前、鳩間島

再稼働した固定式油化装置=19日午前、鳩間島

漂着発泡スチロールを燃料に精製

 【鳩間】部品の劣化や機械の不具合などで2017年10月から運用を停止していた固定式油化装置(プラント)が、ことしに入り稼働を再開した。装置は鳩間島の焼却炉構内に設置され、海岸に漂着した発泡スチロールをスチレン油に精製。引火性燃料として利用できる。竹富町は、昨年5月から油化プラント事業専属の地域おこし協力隊2人を活用して、機械メーカーやNPO法人南の島々守り隊(大城正明理事長)の協力を受け修理・点検作業を進めてきた。町は同事業を軌道に乗せ、環境保全、地域産業として雇用の創出、移住定住促進につなげる考えだ。

 装置は2009年に「鳩間島・宝の島プロジェクト」として導入。管理・運営を同団体が担っていたが、会員の高齢化で十分な管理ができず部品の劣化で機械に不具合が生じ運用を停止していた。

 昨年、町は人的資源を確保するためエンジニアの大久保直人さん(36)=新潟県出身=、エネルギー再利用システム開発担当として大出直子さん(49)=神奈川県出身=を協力隊に任用。油化プラント再稼働に着手した。

 メーカーから指示を受け劣化した部品の取り換えや部品に堆積したスチレン油を除去。安定稼働の準備を整えた。

 装置は、発泡スチロールを破砕機で細かくし、約350度の熱分解窯で蒸発させ燃油のスチレン油を精製。一日の実稼働7時間で、発泡スチロールトン袋8袋当たりから70~80㍑のスチレン油がとれ、油の約3割を装置の燃料として活用している。

 大城理事長は、実際にスチレン油を家庭用ボイラーの燃料として使用。「スチレンなので着火部分に少しすすが付着するが、掃除をすれば大丈夫。使い勝手は灯油と変わらない。既成燃料と混合させ漁船や焼却炉にも使用できたら」と期待し、「海岸漂着ごみの40%は発泡スチロールと言われている。石垣島に運ぶのではなく鳩間島で処理すればコストの低減化にもつながる。世界自然遺産登録を目指す西表島や他島の一助になりたい」と装置の可能性を強調した。

  • タグ: 発泡スチロール油化装置
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