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課題山積の八重山観光

宮古へのシフトが顕著に

 観光は八重山から宮古へシフトしつつあるのだろうか。山あり海あり、豊かな自然の美しさありと地理的条件に恵まれ、優位に立っていた八重山がこのところ、宮古の巻き返しにあっている。観光とは何か。少し立ち止まって考えてみよう。

 ■寄港回数減少

 昨年八重山を訪れた観光客は一昨年の138万6000人を下回る137万人前後にとどまり、2015年以来3年ぶりに前年割れとなる見通しだという(9日付8面)。

 一番大きな要因はやはり大型クルーズ船の寄港回数の減少にあるようだ。昨年は前年の132回を大幅に下回る107回にとどまったというから、これは大きい。なにしろ一度に2000人規模の観光客が下船するのだから。

 では、この石垣に立ち寄らなかったクルーズ船はどこへ行ったのだろう。お隣の宮古である。宮古島市平良港へのクルーズ船寄港はここ数年堅調に推移しており、市が公表している資料によると今年は207回が予定されている。これまでクルーズ船観光で八重山に大きく水を開けられていた宮古がここへ来て逆転したといっても過言ではない勢いなのである。

 ■開発バブルに

 宮古はいま空前のリゾート開発ブームを迎えている。2014年のANA撤退によって、それまで民間機のパイロット訓練飛行場だった下地島空港が閉鎖されたが、県の利活用計画が実を結び、この3月30日には5年ぶりに国際線を含む民間空港として復活開港する。LCC航空のジェットスター・ジャパンが成田―下地島間に定期就航するほか国際線も飛ぶ。それに合わせて伊良部島、下地島に次々とリゾートホテルが建設されている。ことしから来年にかけ市内全域で10件、計1531室のホテルが計画されているという。

 つい昨年暮れにも富裕層向けの高級リゾートホテルが開業している。地上4階、58室。一部には専用プール付の部屋もあるようだ。背景には2015年に開通した伊良部大橋で宮古島本島と陸続きになったことがある。 

 八重山も不安材料だけではない。中国アモイを母港にするクルーズ船スーパースターヴァーゴ(7万5338㌧、全長268㍍)が初めて南ぬ浜町の新港地区に寄港、2176人が来島するなど新しい動きもある(13日付8面)。 

 ■島々の魅力は

 ただ、外国人だけでなく、せっかく立ち寄ってもらった観光客に島の魅力を発信する手だては十分なのかと問われれば、いささか心もとないのが現状ではないだろうか。先日の正月休みなど、タクシーはなかなか捕まらないしお土産品を買う以外に楽しみはないという状態だったのではないか。

 観光とは何か。その土地の魅力に触れ、自分の街にはない島の良さを発見することではないか。そういう欲求に八重山観光は十分応えているのだろうか。初めての土地を訪ねたら、まず市場を探すということが言われる。市場にはそこの自然、歴史、文化が詰まっている。那覇の牧志公設市場には大勢の観光客が訪れる。石垣の市場はどうか。触れ合いの雰囲気があるだろうか。観光全般でハード、ソフトの両方から点検し直すべきではないか。

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