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石垣市、県民投票に不参加 謝花副知事が面談

中山義隆市長に県民投票への協力を要請する謝花喜一郎副知事。面談は冒頭のみ公開された=11日午後6時ごろ、市長室

中山義隆市長に県民投票への協力を要請する謝花喜一郎副知事。面談は冒頭のみ公開された=11日午後6時ごろ、市長室

「議会の決定を尊重」
中山市長、県条例を疑問視

 辺野古米軍基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票をめぐり、謝花喜一郎副知事が11日夕、態度を保留している中山義隆石垣市長と市役所で面談し、投票への協力を要請した。中山市長は面談後に会見し、条例の制定過程と考え方に疑問を呈した上で、投票経費を否決した市議会の決定を尊重して原案執行権を行使しない意向を表明した。これで不参加表明は宮古島市、宜野湾市、沖縄市に次いで4自治体目。全県実施が一層不透明な情勢となった。

 面談は午後6時から県側の意向で非公開で行われた。会見で中山市長は、再議案件も否決した昨年12月の議会の決定に言及、「大変重要な決定。今後の市政運営で市議会との信頼関係は必要不可欠であり、その意に反して原案執行権を行使し、投票事務を実施することは適切ではないと判断し、県民投票に関わる予算の原案執行は行わない」と明言した。

 これに先立ち、条例制定過程について▽地方自治法で定められた市町村長との協議が十分になされたとは到底言えず、県側から市町村に事務権限を委譲する形になっている点が大きな疑問|と指摘。

 さらに条例の内容にも▽普天間飛行場の早期返還と危険性除去のために移設という大前提が確認されていない▽県知事の反対運動と連携した行動や言動は、辺野古埋め立ての世論形成であり、政治的主張と言わざるを得ず、知事の事務執行が客観的・中立的に行われる担保が保証されていない|と疑問を呈した。

 投票そのものについても「間接民主主義を補完する直接民主主義

を否定するものではないが、結論として投票が行われても物事が変わるのか。何も変わらない。例え辺野古ノーの結論が出ても工事は止まらない。5億5000万を使う投票の有効性には疑問がある」と述べた。

 面談で中山市長は、投票への不参加の意思を伝えておらず、謝花副知事は記者団に「県の考えを伝えた。市長もよく調べており、突っ込んだ議論になった。今後も必要であれば説明に来ると伝えた」と述べるにとどめた。

 

 ■謝花副知事狭義40分も 最後まで平行線たどる

 「市長の忌憚(きたん)のない意見を伺い、県の考えも聞いてもらいたい。ぜひ石垣市でも県民投票を実施してもらいたい」—。謝花喜一郎副知事がこう切り出し、午後5時55分ごろ始まった中山義隆市長との面談は、予定をオーバーして約40分間に及んだ。しかし、歩み寄る材料は両者になく、最後まで平行線をたどった。

 中山市長は面談後の会見で、結果的に当初の方針通り投票事務を執行しない意向を表明したが、投票を期待していた市民から「市民の権利を奪うな」として反発が高まるのは必至の情勢だ。

 県は今後、地方自治法に基づく勧告を出し、これにも従わない場合、法的な義務が生じる「是正」の要求を検討する。ただ、是正にも応じない場合、これ以上の対応をとるのは困難とみられ、手詰まり感が漂っている。

 中山市長は当初から「米軍普天間飛行場の早期返還と危険性除去という前提が抜けている」と条例の内容を疑問視。さらに今回、条例制定過程にも地方自治法の解釈から疑念を呈し、県の条例制定の手続きも批判。辺野古地区に足を運んだ玉城デニー氏の行動にも「客観的かつ中立的に(投票が)行われる担保がない」とやり玉に挙げた。

 一方、県民投票を求める市民団体は12日、会見を予定していたが、中山市長の不参加表明を受け、抗議する内容になるものとみられる。国家賠償法に基づく損害賠償請求を行う動きも出てくるものとみられ、今後、県民投票をめぐる混乱も予想される。

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