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師走も半ば本島から悲しい知らせが届いた。…

 師走も半ば本島から悲しい知らせが届いた。本紙の戦争体験者が語る企画の取材でお世話になった与那国町出身の黒島八重子さんが95歳で亡くなった▼先の大戦では、兄の松市さんがガダルカナル島の激しい攻防戦で戦死。県人で初めて軍人最高の栄誉といわれた個人感状を授与され、戦時中は「軍神大舛」とあがめられた。沖縄戦では、ひめゆり学徒隊として動員された妹の清子さんを本島南部の激戦地で亡くしている▼戦後70年「あなたへ 語り継ぐ思い」の企画の取材で那覇市首里の自宅を訪ねた。兄と妹の死は何だったのかと問い続けていた姿、薄れていく記憶をたどりながらの証言。思い出しては言葉に詰まり、しばし無言に。目に涙をためて語られた重い証言の数々を忘れることができない▼妹の死については「人間の尊厳も石ころのように砕き、ぼろきれのように引きちぎってしまう戦争。この世の阿鼻地獄ともいうべき戦争の現実を、16歳の少女の胸はどう受け止めていただろうか。誠に忍びない。心が痛む」と不条理な戦争を憎んだ▼国のありようには「戦争だけはしてはいけないですね」。語り部がまたひとりいなくなり残念でならない▼ことし春には元県警刑事部長の弟、重盛さんが87歳で亡くなった。その心労もあったのだろうか。ご冥福を祈りたい。(鬚川修)

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