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竹富島入域料の委託難航

自然環境保全や農村集落景観を守るため「入域料」の導入を予定している竹富島。徴収業務のめどは立っていない=11月22日

自然環境保全や農村集落景観を守るため「入域料」の導入を予定している竹富島。徴収業務のめどは立っていない=11月22日

船舶3社、徴収業務に二の足

 竹富島が来年4月1日の実施を目指す、入島する観光客らから任意の入域料300円を徴収する計画について、徴収業務委託候補の船会社3社が受託に二の足を踏んでいることが分かった。徴収方法案は、船賃に入域料を上乗せし、その一部を船会社に手数料として支払う徴収方法案となっているが、船会社側は、利用客への理解や経理業務に「不安要素がある」と懸念。町は船会社に協力を仰いでいるが、調整は平行線をたどっている。

 入域料は、地域自然資産法に基づいて徴収し、地域の自然環境保全事業や農村集落景観を守るため土地取得事業などに充てる。同法を活用した入域料導入は、全国初の事例として注目を集めている。

 町はことし5月、竹富島地域自然資産地域計画を策定。計画内容を実施する町は、島に財団法人を新設して入域料や寄付金の管理・運用などの活動業務、就航する船会社に入域料の徴収業務をそれぞれ委託する予定。入域料300円につき100円あるいは数%を手数料として支払う。

 徴収業務について船会社関係者は「今でさえ人手不足で窓口業務はパンク状態。国内外の観光客に協力金の目的や使い道などを説明することで、窓口はさらに混雑する」と不安顔。支払いを拒むケースも想定されることから、「未徴収が他の客へ波及し、クレームやトラブルを招く恐れがある」と慎重な姿勢だ。

 クーポン客はチケットを窓口で直接購入しないため、別の関係者は「納金のため経理の計算が煩雑化を極める」として島内での徴収業務を望む。

 入域料徴収免除者は▽町民▽島に家族を有する高校生以下▽竹富島郷友会▽障がい者▽島で就労する通勤者—だが、「免除者と一般利用客を見極めるための線引きはどうするのか」と疑問の声も上っている。

 船会社の合意が得られていないため、町は、12月定例議会に予定していた「地域資産法による地域自然環境保全等事業及び自然環境トラスト活動に関する条例」(仮称)の上程を、来年3月定例議会に見送ることを決めた。

 一方、島では「一般財団法人・竹富島地域自然資産財団」(仮称)の設立が進められ、早ければ今月中にも発足する。

 町は今後、船会社からヒアリングを行うなど不利益にならない条件を検討し、来年1月予定の第3回竹富町航路事業連絡調整会議での合意を目指す。

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