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八重山毎日駅伝は石垣島を東回りで一周する…

 八重山毎日駅伝は石垣島を東回りで一周する。だけど、本当に東回り? 伊原間を過ぎると、コースは西向きではない?▼八重山は東西南北という表現を好む土地だ。道順は「石中の東通りから産業道路を西へ」といった具合である▼本土出身の筆者の感覚では、東西南北は、距離のある場所の方角を示すもの。「日本は台湾の東にある」といったスケール感だ▼だから、八重山毎日在職中に同僚から「あんたが使っている机の北側の机に〇〇を置いてちょうだい」と言われた時には、びっくりした。すぐ隣なのに、ずっと遠くのように言うのだから▼今井むつみ著「ことばと思考」(岩波新書)は、位置関係を示す表現を「絶対的な方位」や「相対的な枠組み」といった言葉で説明している。同書は「異なる言語を話す人たちは分かり合えるのか」というテーマに「発達心理学や認知心理学、脳科学の観点を織り交ぜて(中略)新たな視点で迫る」もので、「東回り」は是か非かと悩んでいた筆者にも示唆的だった▼「東」は本来絶対的な方位だが、八重山では四カ字を起点とする「東回り」という表現が定着したのだろう。同じ言葉でも風土が違えば、意味づけがばらけてくる。だから、八重山の駅伝は「東回り」でいい。今はそう違和感なく考えることができる。(松田良孝)

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