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きょうにも入札公告か

風雲急を告げる陸自問題

 平得大俣地域への陸上自衛隊配備計画問題が風雲急を告げている。防衛省が新たな駐屯地について、年明けにも着工する見通しになったという(30日付1面)。同日付の沖縄タイムス、琉球新報の県紙2紙も1面トップで伝えている。月内にも入札公告というからきょうにもということになる。

 ■厳しい新条例

 「いよいよ来たか」という切迫感がある。 琉球新報は弾薬庫や隊舎、食堂など基地敷地内の配置図も掲載している。 

 一方で同配備計画に疑問を抱く若者らでつくる「石垣市住民投票を求める会」(金城龍太郎代表)も29日県庁で記者会見を開き、住民投票条例の直接請求に向けた署名活動をきょう31日開始すると発表している。夜には「市民大署名運動会」を開催する。

 防衛省がこのタイミングで方針を固めた背景には来年度以降の着工だと県の改正環境影響評価(アセスメント)条例に引っかかるため、それを避けたいとの意図によるものだ。大規模な土地造成を伴う事業に義務付けられる県の改正環境アセスメント条例が今月1日に施行された。従来は事業の種類を限定し土地の造成が30㌶以上になる事業にアセスメントを求めていた。新条例では20㌶以上の土地造成を伴う事業全てが対象になっている。より厳しくなったというわけだ。

 ■こそくな手法

 アセスメントの手続きには3年はかかるというから急がなくてはならなくなったとみられる。実にこそくなやり方と言わざるを得ない。

 この報道に対して中山義隆市長は次のように述べて不快感を示している。「防衛省から直接聞いていないのでコメントできない。市民に情報をオープンにすると話している立場上、私たちが確認していない情報がマスコミに出るのはどうかと思う」と(沖縄タイムス)。 

 マスコミの何たるかを知らない発言ではないか。市民が知りたい情報を誰よりも早く報じるのがマスコミの使命であって、役所が確認してから報道しろというのは市の広報機関に過ぎないではないか。 

 先月初めには琉球大学の渡久山章、沖縄大学の桜井国俊両名誉教授が「宮良川の表流水、地下水に及ぼす影響を回避するため環境アセスメントが不可欠」として市に対して防衛省にアセスの実施を求めるよう提言しているのに市長はそれを一顧だにしていない。これで市民に対して情報をオープンにしていると言えるのか。

 ■背後に於茂登

 配備予定地の背後には石垣島の水源地の一つである於茂登岳がそびえている。その水源に基地が及ぼす環境的な影響は本当にないのか。市民が不安がるのは至極当然ではないか。

 予定地は約46㌶にのぼる。うち23㌶が市有地で、それを市が国に売却するには市議会の承認が必要だ。中山市長は早ければ12月にも議会に提案するとみられている。先月の市議選を経て陸自配備に慎重な公明会派を除いても市長に同調する与党が過半数を占めることから提案は承認されるとみられる。住民投票の結果も見ずにことを進めるのはやめてもらいたい。

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