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若者らの勇気にエール

「住民投票求める会」結成

 島の将来を憂える若者たちがついに立ち上がった。その勇気に拍手を送りたい。平得大俣地域への陸上自衛隊配備計画の是非を問う住民投票条例案制定を目指す「石垣市住民投票を求める会」が結成された(14日付1面)。

 ■市民が議論を

 会長に選出されたのは運動を中心的に担っている金城龍太郎さん。計画地の近くに住むマンゴー農家の息子で28歳になる若者だ。運動への理解を求める呼び掛けで次のように述べている。「あなたの1票が島の未来を決め、人の人生を左右することになる。それでも市民みんなが本気で考え、考え抜いた末に出した答えなら、納得できるのではないでしょうか」(13日付7面「誘い」)。 

 両親とともに数十年かけて育ててきたマンゴー。そのおかげで自分は大きくなった。大学も出してもらった。留学もさせてもらった。それがいま存続の危機に立たされている。わが家だけではない。周辺にも同じ思いをしている農家がいる。それだけではない。基地ができれば宮良川水系など島全体の生態系への影響も心配だ。こんな大事なことを市長や議会だけに任せるわけにはいかないのではないか。みんなで考えてみませんか。そんな切実な思いが伝わってくる。

 ■結果に影響力

 住民投票は直接請求権といわれる国民の権利の一つである。選挙と違って特定の問題について住民の意思を問う制度である。それによってその地域の首長が拘束されるものではないが、その判断材料として無視できない影響力を持つものとされる。わたしたちは普段、住民の代表である議員を通じて政治に参加している。つまり間接的にさまざまな住民生活に関わる問題解決に取り組んでいる。これに対して住民投票は投票という形で直接自分の意思を反映させることなのである。

 陸自配備計画に対する住民投票条例案は市議会において過去二度否決されている。去る6月定例会最終本会議で野党連絡協議会(長浜信夫会長)が出した動議が賛成少数で否決、議案にさえならなかったのである。同様のことが昨年の6月定例会でもあった。

 理由はもちろん与党が反対したからである。しかし、議員多数の意見と住民全体の意見が必ずしも一致するとは言えない。陸自配備問題だけで議員になっているわけではないからだ。事実、去る9月の市議会選挙では陸自配備に反対する議員の総得票数が賛成する議員のそれを上回っているのである。

 ■目標は1万人

 「求める会」では早速今月末にも署名運動を始める。条例請求に必要な有権者の50分の1にあたる774人を上回る1万人を目標にしている。来月末までに市に提出、12月27日ごろ本請求する計画という。請求を受けた市長は議会を招集し、審議にかけなければならない。中山義隆市長は兼ねてから「陸自配備問題は住民投票になじまない」というスタンスをとっている。与党の判断が注目されるが、署名数の結果によっては同問題に慎重姿勢をとってきた公明党などにも影響を与えよう。

 住民発議を目指して立ち上がった若者たちのやる気にエールを送ろう。

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