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愛されて19年、オアシス28日閉店 県立八重山病院内喫茶店

病院内で19年間の営業に幕をおろす「オアシス」のスタッフ。(左から)店主の小浜崇さん、妻・由佳里さん、従業員の東盛亜利佐さん、大城美也さん=21日、旧八重山病院内

病院内で19年間の営業に幕をおろす「オアシス」のスタッフ。(左から)店主の小浜崇さん、妻・由佳里さん、従業員の東盛亜利佐さん、大城美也さん=21日、旧八重山病院内

人気メニューの野菜そば。病院職員や病院利用者の胃袋を支えた=21日、同

常連客の人気を受けて 市内登野城で再出発へ

 県立八重山病院内に店舗を構え、病院職員や病院利用者の胃袋を支えてきた喫茶&食堂「オアシス」が28日午後3時に19年間の営業に幕を閉じる。1999年3月に開店し、愛され続けた店の顔ともいえる「野菜そば」や「ソーキそば」の味を愛する客は多く、特製のそばのだし汁は別売りされるほどの人気ぶり。閉店を聞きつけた常連客で今月の客足は1.5倍に増えている。訪れる人に安らぎを与えてきた憩いの場は、八重山病院の歴史に欠かせない存在となっている。

 「プルルルッ」。店内に備えられた内線電話が鳴るとスタッフが受話器を取り持ち帰り用のメニューの注文を受ける。「病院のスタッフは自分の時間で食事するから電話注文も多いよ。病院ならではかな」と話す店主の小浜崇(たける)さん(37)=登野城=。八重山高校を卒業後、東京で料理の腕を磨いた崇さんは、28歳の時に妻・由佳里さん(同)と共にUターン。99年に伯父・宮城保男さん(74)が院内に店を開いたオアシスを継いだのもそのタイミングだ。

 人気の味を受け継ぐ重圧はなかったという崇さんは「伯父さんのだし汁をベースに、試行錯誤を重ねてオリジナルの味を求めた」と振り返る。朝6時半に出勤して豚、鶏がら、カツオをベースにじっくり煮込んだそば汁は、まろやかでさっぱりとした味の中にうま味が凝縮されている。「だし汁でそばの味が決まる。真剣に向き合わないといい味は出せない」(崇さん)。人気の味を維持するために、夜の晩酌も控えめに心と体の管理も怠らない。

 そば、定食、カレーのほか朝食のモーニングも行い、その味を求め県外や病院外からもファンが訪れる。来店時は決まって野菜そばを注文するという臨床検査技師の宮城有祐さん(28)は「野菜も肉も入っていてヘルシーで量もすごい。何より汁がさっぱりしておいしい」と箸が止まらない。

 ホールを担当する由佳里さんは「毎日、野菜そばを食べる先生や決まったメニューを注文する常連さんも多い。こんなに愛されてうれしい」と笑みをこぼす。

 新病院には公募型プロポーザル方式でレストランの出店が決まっており、閉店後のオアシスは、年内に登野城4号線沿いの前石垣ケーブルテレビ事務所近くに飲食店を開き再出発する。「多くの方にこの味を知ってもらいたい」と希望を胸に、これまでの店の歴史を思い返す崇さんは「お客さんの反応が味の自信にもつながり成長させてくれた。今は感謝の気持ちでいっぱい。新店舗でも、この味を大事にしていく」と決意を新たにする。

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