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昨夜は十五夜。幻想的な月夜を思い、遠い日の…

 昨夜は十五夜。幻想的な月夜を思い、遠い日の記憶が浮かんだ。満月のもと祈りのある風景である▼わが家は祖父母を早く亡くしたものの曽祖父母が健在であった。お二人が元気なころ、十五夜は庭にゴザを敷きススキとふちゃぎ餅、天ぷらなどを飾り、東天に名月の上がるのを待った▼家族が居並ぶなか、曾祖母が一家の繁栄と家族や親族の健康、平安を祈る願い言葉を低く、小さく月に唱える。祈りを終えると曽祖父と向き合い、願いが成就されることを互いに唱える。言葉に宿る霊的な力を信じる言霊だろう。その存在感と皆の安らぎ▼若いころは職場の観月会も盛ん。浜崎町緑地公園は人気スポットで、複数の職場がそれぞれ仲良くまるざーを組み、酒を酌み交わす。酔うほどにあちこちでとぅばらーま歌が飛び出したのも今はない風景▼所帯を構えたころ。字大川の商店街に住んだ時は、建物の間から月が昇る屋上の月見だった。今は視線をさえぎるもののない満天の星のもとのぜいたくな環境にある▼人間は、太陽と月に従う地球という星の、自然の中のごく一部、ちっぽけな存在。時代は変われど、遠い日の曾祖母や母らの月への祈りがあって今の私たちがあるのかも。来年は孫たちにも経験させよう。花火やBBQだけではない祈りのある風景を。出番だ。(慶田盛伸)

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