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軍事拠点が攻撃の呼び水に

互いの良好な関係が安全保障と抑止力に

 ■抗議市民門前払いにあぜん

 一連の自衛隊受け入れと抗議市民の門前払いは、市長選3選を受けて、安倍首相に似たタカ派の本性が表れたということだろうか。安倍首相は「沖縄の方々に寄り添い、基地負担の軽減に全力を尽くします」と言いつつ実際にやっていることは、沖縄の民意無視の辺野古新基地建設強行だ。

 中山市長もいかにも市民の意見を聞くポーズを取りながら、初めから「自衛隊配備ありき」だった。反対市民の抗議には「賛成反対の意見を聞いて市の方針を決定したので抗議は受けない」と門前払いだ。

 この市長の逃げの姿勢にはあぜんとした。加えて、自衛隊反対市民を切り捨てておきながら、「ミルク世果報」を願う豊年祭で参列者とにこにこして酒を交わす姿に違和感を覚えた市民も少なくないだろう。

 ■安全保障、抑止力とは何か

 防衛省や中山市長は石垣への自衛隊配備について、「脅威の高まりで日本を取り巻く安全保障環境が極めて厳しくなっている。抑止力のために南西諸島の防衛力強化が必要」と語る。

 そこで思うのが「脅威」の受け止めだ。過去の政権はそれほど中国脅威論はなかった。ところが安倍政権になった途端、一転脅威論が高まったのは実に不思議だ。そこには、安倍首相が日本を再び戦争のできるような国にするため、「憲法9条改正」など自らの政治目的のために利用していることがあるのではないか。

 そのため中国や北朝鮮の脅威を過度にあおり、その抑止力として辺野古新基地など沖縄の米軍基地を拡充して日米同盟を強化する。同時に自衛隊を石垣などの南西諸島にまで広げ、米国から兵器などを大量購入し急速に軍備増強を進めているのが今の安倍政権だ。

 しかし、そもそも最も重要な安全保障は、軍事衝突の危険をなくすことだ。中国や北朝鮮など各国と経済・文化交流で良好な関係をつくれば軍事衝突の危険は薄れ、抑止力としての自衛隊や米軍に頼らなくていいということになる。だが、タカ派の安倍首相在任時にそれを望むのはとても無理だろう。

 ■自衛隊で脅威は解決できず

 石垣の自衛隊配備の行方は、9月の市議選が鍵を握るが、革新系や野党系が多数を握り配備を止めるためには、中国や北朝鮮への漠然とした市民の不安をどう払拭(ふっしょく)するかにかかっている。過度な脅威論が市民を漠然とした不安に駆り立て、それが自衛隊配備を必要とする声になっている面は否定できないからだ。

 とはいえ、石垣への自衛隊配備が、中国や北朝鮮の抑止力にならないのは明らかであり、自衛隊配備で市民の漠然とした不安、脅威が一挙に解消されるということには決してならない。そこには首相ら防衛族の軍備増強への思惑があるが、戦争になれば軍事施設が攻撃されるという危険を招く。

 誘致派は災害対策や地域活性も理由に並べるが、基地あるゆえの攻撃で多数が犠牲になればそれこそ本末転倒。反対運動は何よりそれを恐れてのものだ。市議選の結果によっては住民投票、市長のリコールなどあらゆる手段が予想される。戦争に巻き込まれる危険性を排除できるかどうか、石垣島は大きな岐路に立っている。

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