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かつて、ナンタ浜に船が着くと、与那国島の

 かつて、ナンタ浜に船が着くと、与那国島の女は草履を砂浜に並べ、船から降りてきて男がその草履をはくと、妻同然に世話をした—。「与那国の情け」を表すエピソードとされたお話だ▼与那国町で戦後初の女性町議となった3人のうちの一人、故・玉城喜美代さんは「こんなことがあるはずがない」と怒っていた。与那国の女は男を選ばないという誤解につながり、我慢ならなかった▼玉城さんの実体験はこうだ。玉城さん一家はかつてナンタ浜の近くに住んでいて、船でだれかが島に来ると、父の宇志さんは決まって玉城さんに食事の支度を命じた。玉城さんは不満顔をする。宇志さんは、いずれはお前もどこかでだれかの世話になると説いたという▼今月中旬、知り合いの台湾人大学院生が与那国島を訪れた。宿泊先の民宿では、おかみのMさんが「台湾からお客さんが来た」というコメントを添えて、この院生の写真をフェイスブックにアップ▼院生がたまたま入った食堂は、筆者も顔見知りのAさんの経営。Aさんはその時わざわざ筆者に電話してきて、代わった院生は「与那国の人はみんな"熱情"です」と言った▼「熱情」は「世話好き」や「熱心に気に掛ける」といった意味の中国語。与那国の情けは人を結び、その結び付きをさらに強めるのだ。(松田良孝)

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