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市立図書館、蔵書27万冊に司書1人

保管倉庫満杯、新博物館の早期建設を

 ■県立図書館資料移送

 2018年度の石垣市立図書館協議会や石垣市立八重山博物館協議会が相次いで開かれさまざまな問題点が論議された。

 図書館協議会では県立八重山分館から移送された資料の状況が説明された。移送された資料は5万5189冊。沖縄関係資料は同じ資料が2冊以上市立図書館が所蔵している場合は県に返却するという。児童書は市内の幼稚園や小中学校に配布し、リサイクルとして個人や保育所、福祉団体に引き取ってもらったという。

 県立図書館八重山分館廃止問題が浮上してから10年余。2007年、県教育庁が廃止を突如発表し、その後、図書館の存続を求める声が相次ぎ八重山3市町議会も存続を要請するなどしたが、教育庁はこれを無視、廃止を決定。その後、市民に説明のないまま、石垣市が廃止を条件付きで同意した。

 ■協議会設置をほごにした責任

 市民に促され中山市長は、県立図書館の蔵書や八重山の図書館行政について考える八重山協議会設置のために準備会を発足させた。準備会で合意した案は市の三役や教育長によってことごとく否定された。否定の説明もないまま、振り出しに戻り案を練りなおす会議を繰り返した。責任者の出席説明を求めたが応じず、その後、準備会は開かれない状態となった。

 年月とともに資料や図書が劣化するのは当然。責任者が説明し協議会が早期設置されることを望む準備委員や市民に何の説明もないまま、時間を経過させ、市民の関心が薄らいだ時期を見計らうように図書資料が移送されたことは背信ではないか。図書館行政の最大の汚点だ。

 沖縄関係資料が2冊以上ある場合県立図書館に返却するというのはどういうことだろうか。委員の「返却前に小中学校の図書館で引き取れるものがあれば、引き取らせてほしい」というのは当然のことだろう。

 一般の図書資料は新しいほどよい。しかし、学校図書館で郷土関係の図書や資料が充実しているとは思えない。市立図書館は学校図書館と連携を強化し郷土資料の充実に努めるべきだ。

 司書が一人しか配置されていないというのも寂しい限りだ。条例では司書の配置人数は決められていないというが、司書は本と人とを結びつけるスペシャリストである。27万冊の蔵書を所蔵する図書館だけに、司書資格者の配置は必要であろう。

 図書館協議会に求められるのは、市民だけでなく八重山全体を視野に入れた図書館サービスをどうするかを市民の目線で提言する事に期待したい。

 ■喫緊の課題は劣化防止

 八重山博物館協議会は、博物館資料が置かれている3カ所の倉庫を視察した。館外の民間の貸倉庫では、寄贈した資料がほこりをかぶったままの状態で保管されており、その中には一部民間業者の機材が置かれるなど混在が危惧された。

 会議では、さまざまな意見が出され、委員の総意として博物館の早期建設が決議された。

 市立八重山博物館は開館から46年、建物は劣化し、収蔵品は増加し博物館の本来の業務にも支障が出ている。新市庁舎建設で膨大な費用がかかり、新博物館基本構想ができても財政的には早期実現は厳しいだろう。しかし、当面の問題として倉庫の資料を劣化させないための対策や整理は喫緊の課題だろう。これには財政と職員体制を強化する必要がある。教育委員会は博物館の問題に真剣に取り組むべきだ。

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