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陸自配備計画の意見交換会とは何か

受け入れの布石であってはならない

 ■市民の生命財産を守る

 明日は旧暦五月四日、いわゆるユッカヌヒー(四日)で、海神祭である。海の男たちの爬龍船競漕が観衆を熱狂させるであろう。

 さて、去る11日、防衛省の平得大俣地区への自衛隊配備計画をめぐり、全市民を対象に石垣市が初めて「住民意見交換会」を開いたが、会場の市民会館大ホールにはわずか200人余り。空席が目立った寂しい光景であった。

 意見交換会の目的は▽昨年5月に防衛省から配備候補地の施設配置案が提示され、市民や市議会で議論がなされている▽自治公民館や周辺地域の意見や要請、抗議等もある—ことを踏まえ、「住民福祉の向上を図る任を負い、市民の生命、財産を守る市長の立場から、改めて市民の意見を直接聞く」ということであった。

 ■短兵急な意見交換会の背景

 先月の於茂登、開南、川原、嵩田4地区限定の意見交換会は、公民館の頭越しに行い、川原では地域住民とのトラブルを恐れる校長が小学校体育館の使用許可を取り消したにもかかわらず、会場を変更してまで強行した。

 参加住民は開南、於茂登地区で7人、川原地区で1人のわずか8人だった。そして、11日の意見交換会である。

 一体、中山市長の間髪入れずともいえる意見交換会開催の背景には何があるのか。

 防衛省が2018年度予算で136億円を確保していること、6月8日に現況調査や用地測量など6業務の入札公告を行ったことも念頭にあったのだろうか。

 さらに、市議会議員たちにとっては最後となる6月議会が始まるのを前に、難問題である自衛隊配備問題について市民の意見を聞いたという「実績」をつくって市議会に臨みたかったのだろうか。

 その意見交換会では配備計画について賛否両論、さまざまな意見が出た。

 反対の立場からは「ミサイル基地は無意味」「中国が攻めると言うが、攻めるというなら基地を造る前に攻めるはずだ」などの意見。化学物質の流出やヘリの事故を懸念する声もあった。

 一方、賛成の立場からは「有事のときには自衛隊に託すしかない」「中国が占領し、島全体が中国の軍事基地になるおそれがあり、自衛隊は抑止力になる」「基地周辺整備事業でインフラの整備もできる」「若い人が入って来るので活性化する」などの意見があった。

 質疑応答の中で、賛成派から早急に受け入れを表明してほしいとの要望があったが、中山市長は「適切な時期にと考えており、この場では答えられない」と明言を避けた。当然であろう。

 ■懸念される受け入れ宣言

 意見交換会後、中山市長は「多くの市民が参加し、貴重な意見を聞かせてもらえたと思う。今回、出てきた議論を踏まえて、議会からも意見や質問が出てくると思うので、より議論を深めていく」と述べた。

 一方で、市民との意見交換会を今回で終了する意向も明らかにした。これだけ、多くの問題や疑問が出され、時間も足りなかったというのに。

 今回の意見交換会は「市民の生命、財産を守る」にはどうすべきかを聞くためのものであったはずだ。石垣市の作成した「石垣市国民保護計画」で市民の生命財産を守ることができるのか。市民にまずそれを示すべきだ。

 議会終了後、中山市長が陸上自衛隊受け入れするのではという懸念もある。あってはならないことだ。

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