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休暇を終えた先日、与那国町出身で元県警刑事部長の…

 休暇を終えた先日、与那国町出身で元県警刑事部長の大舛重盛氏が亡くなったことを知った。享年87歳。取材でお世話になり、戦争を知る語り部としてまだまだ教示していただきたかっただけに残念でならない▼戦後60年時、本紙企画で与那国島の一家の戦前戦後史にスポットを当てた「国境の家族」大舛家が歩んだ100年を連載した。その際、浦添市の自宅で長時間の取材に丁寧に応対してくれたのが大舛さんだった▼先の大戦では兄・松市さんがガダルカナル島で戦死し、戦意高揚のため「軍神」とあがめられた。ひめゆり学徒隊として動員された姉の清子さんを本島南部の激戦地で亡くした▼取材では、学友らの証言から「姉の最期の様子は涙なしには聞けなかった」と語っていた。穏やかな口調が一変「戦争は絶対にしてはいけない」との言葉を忘れることができない▼戦争に、翻弄(ほんろう)されながらも悲しみを乗り越えた大舛家の戦前戦後100年の歴史は、親が子を思い、子が親を思う家族愛という絆の強さだった。晩年の大舛さんは、病に倒れて車いす生活となった妻を手厚く介護する姿が周囲の感動を誘った▼復帰前後の激動の現役時代と退官後の前向きな生活、大舛さんはまさに座右の銘「百尺竿頭に一歩を進む」の人生を全うした。ご冥福を祈りたい。(鬚川修)

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