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平和と繁栄へ、どう導くか

島々の未来を考える

 ■南西諸島の基地化を懸念する

 戦後73年間、基地のフェンスがなかった八重山の島々。琉球弧の最西端与那国島への陸上自衛隊沿岸監視隊を皮切りに、九州に至る南西諸島全体に陸自部隊の配備計画が進められている。

 「海洋強国」を目指す中国の軍事戦略が背景としてあるが、過敏な対応は緊張を高め、かえって危険を招かないか。防衛拠点は攻撃対象となり地域を危機にさらすことにならないか懸念されている。

 石垣島への誘導弾部隊配備もその一環である。それを最大の争点とする石垣市長選挙、市議補欠選挙が明日投開票される。市民には島の未来をどう考えるかが問われている。 

 ■きな臭さ増す防衛構想

 昨年末から先月にかけて次々と報道された日本の防衛戦略がそのことを示している。

 全体像をみてみよう。「第一列島線」は、中国の対米防衛戦略の概念で九州から沖縄、台湾、フィリピンに連なる線上の内側、東シナ海、南シナ海への米軍侵入を阻止する「接近拒否戦略」である。

 米軍は逆に、この第一列島線から太平洋への中国海軍進出阻止、封じ込めを戦略としている。これら地域で紛争が生じた場合、防衛は自衛隊が担い、米軍はグアムに後退、再編を進める。

 そのため奄美、宮古島、石垣島に陸上自衛隊を配備し、地対艦や地対空誘導弾部隊を置くことで警戒監視を強化する構想だ。

 加えて先月報じられたのは、沖縄本島への地対艦誘導弾部隊配備である。沖縄本島と宮古島は300㌔離れている。誘導弾の射程は百数十㌔であり、宮古島だけでは対応できないため、沖縄本島にも配備して全域カバーする。

 宮古海峡は領海、排他的経済水域以外は公海であり、すべての国が自由に使用することができる「公海自由の原則」がある。中国海軍は2008年以降、宮古海峡を通って太平洋に往来しているが、過敏な対応は危険を招く。

 それだけではない。「日本版海兵隊」の陸自水陸機動団は今月中にも長崎県相浦駐屯地に2個新設されるが、離島奪還作戦を担う、その三つ目の部隊を沖縄のキャンプハンセンかシュワブに置くことも報じられた。

 さらには、ステルス戦闘機F35Bの導入構想も報じられた。同機は短距離滑走離陸、垂直着陸が可能。米軍は海兵隊の主力航空機と位置付け、強襲揚陸艦での運用を予定している。すでに岩国基地に16機配備され、将来的に嘉手納基地配備も予定されている。

 防衛省は、同機の自衛隊への導入で宮古、石垣、与那国、南北大東いずれかの島の空港を利用し、周辺の警戒監視活動に充てる構想という。また海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」を耐熱甲板に改修し軽空母とする考えも報じられた。

 軽空母化が実現すれば、オスプレイも運用可能となり、米軍強襲揚陸艦と機能上何ら遜色ない。これこそ制限のない軍拡に直結するのではないか。

 どの空港を使うかについては「当該地域と協議して決める」という。それが石垣空港になる不安、懸念も払拭(ふっしょく)できない。

 米中の戦略がせめぎあい、日本政府は米軍戦略と一体化した将来構想を次々と打ち出す。軍事には軍事で対抗しようとしている。

 ■市民はどう選択するか

 明日は石垣市長選挙、市議補欠選挙の投開票が行われる。

 もとより、市民にもさまざまな考えがあるはずだ。それぞれの信念に基づき、どの候補に投票すれば石垣島に平和と繁栄の未来が開けるか。慎重に判断して選択いただきたい。

 まずは投票所へ行こう。

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