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2018年、歴史的な岐路に立つ石垣市

信頼と交流でしか平和は構築できない

 ■136億円は配備強行費

 八重山は歴史的な転換期に立っている。石垣市は、これまで培ってきた「平和」が問われる重要な年となる。昨年12月22日、石垣島への自衛隊配備計画で防衛省予算が閣議決定され、計画が本格的に動きだす。

 2018年度予算で施設整備関連経費136億円が計上された。平得大俣地区の駐屯地整備関連が123億円で、内訳は用地取得費や設計、調査、敷地造成費である。また、宿舎整備関連として13億円も盛り込まれている。平得大俣地区以外にも隊員の宿舎を考えているようで、13億円を用地取得、設計調査費などに充てる。

 いったい防衛省は近隣の公民館や市民の理解、合意、協力も得られていないのに136億円の予算を組んで配備を強行するつもりなのか。

 防衛省や沖縄防衛局による市民説明など、肝心な部分を曖昧にしており、到底納得できるものではない。傲慢(ごうまん)、不遜な説明は、沖縄戦における飛行場建設や要塞(ようさい)建設のための強制的に土地接収した悪夢の再来ではないかとさえ思える。

 ■いけにえの島への布石

 南西諸島にミサイルを配備するのはアメリカの対中国戦略である「エア・シー・バトル」に代わる「オフショア・バランシング」のためだといわれている。中国との戦争をエスカレートさせないため、日本が沖縄を含む南西諸島を戦場として差し出す計画という。つまり、私たちの島が最前線基地となり戦場となるということである。

 新川皆野底盛近辺に昨年造られた準天頂衛星の追跡管制局も、この地域にミサイル戦争に備える体制整備のためと物理学者は指摘している。さらに、防衛省は短距離で運用できるF35B戦闘機の導入も配備も検討している。

 F35B戦闘機はオスプレイのように垂直着陸が可能で、レーダーに捕捉されにくい高度なステルス性を備えているといわれる。使用空港は地元と協議するというが、市民の知らぬ間に着々と布石が打たれているのだ。

 ■保革とも内部に不協和音

 3月の市長選には革新から宮良操市議、保守系から現職の中山義隆氏が出馬を表明した。両氏とも内部に問題を抱えており、不協和音が聞こえてくる。野党には、決定した候補者を同じ選考委員会が白紙にするという事態に市民からは不信の目が向けられ、保守には、中山市政の総括がなされないまま予定候補者決定への反発がある。

 石垣亨自民党石垣市支部長は「中央でも派閥があり、議論を戦わせて政策をまとめている。考えの相違はあるが最後は一つになる」と述べているが、これが「傲慢(ごうまん)だ」としてさらなる反発を招いている。

 選挙ではいやが上にも自衛隊配備計画が争点となるだろう。

 好調な観光入域の伸びを背景に八重山経済が活性化するなか、中山市長は、アメリカのみならず国際的な影響力をもつ「ウォール・ストリート・ジャーナル」の昨年12月22日号で「中国が正常な政治体制を持つ国家になるまで、われわれは自らを守る必要がある」と述べている。

 中国脅威論をあおるこのような発言は、中国の受け止めようによっては、外交問題に発展したり、八重山の観光や経済にも打撃を与えたりする恐れがある。2016年後半のクルーズ船寄港が見送られたような事態も想定される。武力で自らを守ることはできない。信頼と交流で平和の構築を目指すべきである。

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