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対岸の火事ではない朝鮮有事

尖閣・自衛隊も同根

 ■圧力と包囲網の疑問 

 11月29日午前3時すぎ、テレビをつけるとアナウンサーが「北朝鮮が弾道ミサイルを発射した」と繰り返し放送している。ミサイルの種類や肝心な落下地点も分からない様子だ。

 緊急事態を知らせるアラームも鳴らない。政府は国民や市民に危険がなく避難する必要がないと判断しているのだろうか。午前4時すぎ菅官房長官の臨時記者会見があり、その後、排他的経済水域に落下予想との報道だ。

 菅官房長官が記者会見していた頃もミサイルは飛行を続け高度4000㌔を超え約52分間飛行していたという。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は「国家核戦略完成の大業、ミサイル強国の偉業が実現した」と宣言した。これに対し、日米両政府は北朝鮮へのさらなる圧力を加える強硬姿勢を示している。 

 ■犠牲者数の試算

 政府は北朝鮮のミサイルの発射の兆候を把握していたと言われるが、国民や市民に対し情報喚起は一切行っていない。人が寝静まった夜間に弾道ミサイルが撃ち込まれた場合、児童や介護老人を避難させることは困難だ。都市では日中、車両の渋滞で通勤者を避難させることは難しいといわれるが、島しょや過疎地では夜間における被害が多くなるのではないか。米国議会調査報告書によれば米朝戦争が起きた場合、30万人が死亡するという。

 英国国際戦略研究所は、東京なら核攻撃で20万~95万人が死亡、水素爆弾で49万~180万人が犠牲になるという。また、米国ジョンズ・ホプキンス大学国際問題大学院プロジェクト「38ノース」は40万~250万人、最悪の場合は130万~380万人の犠牲者を想定している。

 日本政府は犠牲者の試算や想定を行っているだろうか。それを問われた菅官房長官は「仮定についてはコメントを控える。国民の安全安心を確保するのは政府の最大の責務である」と当然のことを述べるにとどまっている。

 軍事専門家によれば、政府は犠牲者の試算や想定など行っていないというが、そのようなはずはないと思われる。公表すれば大ごとになるため発表しないだけではないのか。

 菅官房長官は「国民の安全安心を確保する」というが、核ミサイルを同時に何発も発射されたら防御することは不可能とは防衛省関係者の弁。標的になるのは、米軍基地のある嘉手納、普天間、三沢、佐賀、横田、佐世保などという。

 だとすれば、琉球列島は全滅だろう。

 ■死亡者台帳への記載

 宮古島では陸上自衛隊警備部隊とミサイル部隊を配備するための基地建設の起工式が11月20日行われた。中国の軍事的脅威に備えてのことだ。2019年3月には完成するという。

 石垣市平得大俣地区へのミサイル配備計画は尖閣有事を想定したものだが、尖閣有事や紛争が起きた場合、標的になるのは軍事施設だけではない。飛行場、港湾が対象となるのは常識。避難場所の少ない島しょで犠牲者が多く出るのは避けられない。「国民保護計画」など画餅に過ぎない。

 米国のシンクタンクであるランド研究所が昨年、尖閣有事や日中戦争が起きたら、5日間で日本は敗北するという報告書をまとめている。

 しかし、これも、国民や市民の犠牲者予測数は記載されていない。眼中にないのだろう。戦争の犠牲者となることなど誰もが考えないはずだし、自分自身が死亡者台帳に記載されるなど夢にも思わないはずだ。「命どぅ宝」である。朝鮮、尖閣有事、自衛隊配備計画は同根である。

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