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バナメイエビ養殖事業 導入困難に

町議会調査費をカット

 【与那国】防衛省沖縄防衛局の補助を受け、与那国町漁協を事業主体に検討されているバナメイエビ養殖施設整備事業は、町が本年度で予定している全体計画調査事業の見通しが立たず、事業導入が困難となっていることが分かった。9月定例町議会(田里千代基議長)で、補正予算に盛り込まれた調査委託費3000万円が野党の賛成多数で削除されたため。野党側は同事業に懐疑的で、再度調査費が計上されても認めない方針だ。

 調査費は2000万円が防衛局の鳥島射爆場等周辺漁業用施設整備助成事業の国庫負担金、1000万円が町の一般財源。町は、今回の調査で採算性がとれるかどうか精査する予定だったが、議会側が事業そのものを断念するよう求める格好となった。

 同事業をめぐり、町議会は、漁協の長期運転資金借り入れに対する町の損失補償として1億500万円を限度とする債務負担行為を、ことし2月の臨時議会で全会一致で可決した際、債務負担行為期間中の10年間に養殖施設整備事業導入の中止を求める付帯決議を野党の賛成多数で可決している。

 町漁協は2007年度から2026年度まで20年カ年計画で経営改善に取り組んでおり、16年度までの10年間で4000万円の赤字を解消、残る1億4000万円を17年度から10年で圧縮する計画をたてていることから、新たな養殖事業の導入について町議会野党は「脆弱(ぜいじゃく)な経営基盤を破壊するもので、経営改善計画に逆行するもの」と指摘していた。

 決議によると、町が16年度に沖縄防衛局長あてに養殖施設整備事業を申請したが、町漁協は1年前の15年度に用地買収に着手、地主に頭金として300万円を支払っているが、漁協の会計から支出しておらず、他の資金が活用されていると指摘。「不可解な手続きにより推し進められている実体があることから、改善計画の実施を大きく阻害するもので、大変憂慮すべき事項」としていた。

 養殖施設整備の総事業費は35~36億円と試算されており、3分の1は事業主体の漁協負担。民間のエビ養殖事業者が共同事業者となっているが、3月議会で與那覇英作氏が「事業者の元社長が詐欺で逮捕され、有罪判決を受けている。比川のクルマエビ養殖の再建を第一にすべきだ」と主張していた。

 與那覇氏は3日、取材に対し「比川のクルマエビ養殖もうまくいっていない。うまい話にのって失敗するおそれがある。事業として成り立つかどうか疑問だ」と話した。

  • タグ: 与那国町漁協バナメイエビ養殖施設整備事業
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