八重山諸島のニュース・石垣島・竹富島・西表島・新城島・小浜島・黒島・波照間島・与那国島

エントリー

ずさんな市長の資産公開

「李下に冠を」で公開は公明正大に

 ■16項の条例違反など指摘

 開会中の9月定例市議会は、条例に基づく中山市長の市民に疑念も持たせる不明瞭でずさんな資産公開が問題となった。野党側は16項目の条例違反や手続きの不備を指摘。「政治倫理を否定する行為」と厳しく批判した上で、保有株や株売買の損失額の記載などについて適正な公開を求めた。

 そもそも石垣市長の資産等公開条例は「市民に開かれた市政確立のため」国会議員の資産公開等に関する法律に基づき制定されたものだ。従って中山市長は条例の中身を熟知し順守しなければならない。それが疑惑を持たれる条例違反や不適切な記載があれば市民の信頼を揺るがすことになる。

 今回野党から数々の違反や不備が指摘され、市民が市長にいろいろ疑念を持ったのは確かだろう。「李下(りか)に冠を正さず」あるいは「瓜田(かでん)に履(くつ)を納(い)れず」と言う。市長はあらぬ疑いを持たれないため、資産公開は公明正大であるべきだ。資産公開に不正がないと言うなら、きちんと根拠資料も示して誰もが納得のいく説明があるべきだ。

 ■マンション購入と株売買

 資産公開は市長自らが資料を作成し毎年公開する。その中で市長が東京や那覇でマンションを購入しての不動産投資や株売買が明らかになった。一方でマンション購入の公表遅れや面積の違い、保有株や株売買の損失額の未記載、株利益の公表遅れなどその報告が不明瞭でずさんなこともが分かった。

 さらに市県民税の所得証明も、市長名以外は株式譲渡の項目などすべてが黒塗りで不明の上に、答弁が迷走した住民税や資産公開の対応は、担当部課長らの職務能力に疑問も感じさせた。

 中でも違和感は、市長は毎日が「日本一幸せあふれる石垣市づくり」で忙しい日々だと思ったのが、意外にも不動産投資や株の売買で資産づくりし、案外そうでもなかったということだ。証券会社出身の市長にすればそれは違法でもないし、当然なのだろう。

 しかし資産報告には保有株や、国会議員らは記載している株売買の損失は記載がないため、どういう方法でどの程度の取引をしているか不明。ただ一般的に見て、市長が他の投資家と同様株価や不動産投資に一喜一憂するのは業務や不正への影響も完全に否定できず、とても好ましいと思えない。

 ■株売買損失で還付金

 一方、市長の住民税納付の有無や資産公開をめぐり当局の答弁が二転、三転したのには通告になかった質問があったとはいえ、総務や企画の担当部課長らはきちんと業務を把握しているのか、その対応能力や規範意識に疑問を感じた市民も少なくないだろう。

 さらに訂正答弁で市長が住民税を納付していることは分かった。ただ市長は東京や那覇でマンションを所有し毎年市民の税金から1100万円前後の給与所得を得ながら、個人の株売買で損失が出ると確定申告で還付金が出ることや、市長でありながらマンションがある他市町村に固定資産税を納めていることには確かに違和感がある。

 市長は野党の市長選をにらんだ資産追及に不快感を示していたが、そこは市長も3期目を狙う以上、市民から疑念を持たれない対応をすべきだ。

関連するニュース

  • 関連するニュースはありません。

ページ移動

キーワード検索フォーム