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敬老の日を前に思うこと

高齢者・家族の不安のない介護支援を

 ■少子高齢化社会の到来

 18日は敬老の日。「多年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬い長寿を祝う」という国民の祝日だ。

 老人たちは過酷な戦争、マラリアの死の恐怖、食糧難という激動の時代を生き抜き、今日の八重山発展の基盤を築き上げた人たちだ。家族や地域、老人ホーム、郷友会では長寿をたたえ祝賀会が行われる。ともに喜びたい。

 さて、現在、老人を取り巻く環境や現実は厳しく高齢者の悲哀や嘆きの声も多く耳にする。

 日本人の平均寿命は年々伸び80歳を超えた。ベビーブームの団塊世代も70歳台に達した。

 県の調査によれば、2016年10月1日時点で八重山における65歳以上の高齢者数は1万819人。総人口に占める高齢化率は19.5%。約5人に1人が高齢者という。この傾向は今後も続くだろう。日本では21世紀半ばに国民の2.5人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えるという。

 それに対し、出生率は低下し少子高齢化社会を迎え、将来の年金制度、介護保険や医療保険制度の運用にも支障をきたすことが指摘されている。

 高額所得者はまだしも、国民年金だけの高齢者にとっては介護保険などを差し引かれ厳しい生活を余儀なくされているのが実情だ。

 ■情報化時代と孤独

 家族の形態も変わり、核家族化が進み高齢者の独居が多くなり、家族のコミユニケーションも難しい状態だ。老人たちはグラウンドゴルフ、ゲートボール、孫は託児所、保育所、塾と孫たちの面倒を見る機会も少ない。

 高齢者と孫たちとの価値観の相違も大きい。孫たちが熱狂しているネットやスマホ等であるが、高齢者はこれらの情報機器に疎く、孫たちの会話についていけない。科学が進歩し、情報化社会が広がれば、ますます高齢者にとって住みにくい社会となろう。

 農耕社会では老人は物知りで敬われたが、情報化社会では老人の知識や技術は過去のものとなり尊敬の念も失われがちだ。

 だが、高齢者もITやパソコン社会であっても、生きがいを見つけ前向きな人生を送るべきだ。

 ■高齢者を尊敬する美風

 家庭で老人の世話をするのはほとんどが嫁や娘だ。認知症や徘徊(はいかい)者を抱えると肉体的、精神的負担は大きい。悩みを恥ずかしがらずにケアマネージャー(介護支援専門員)などに打ち明けて相談し、支援を受けてほしい。

 老人ホームの職員たちの献身的な介護には誰もが感謝する。しかし、なかには老人を鼻であしらう者もいるという。認知症とはいえ、人格を傷つける発言や態度は改めるべきだ。高齢者の体力が落ち、言語機能が徐々に失われ、記憶力も低下するのは人間として仕方の無いことだ。

 老人ホームは家庭とは違う。家族ではない見知らぬ人たちによる介護は慣れ親しんできた環境と違い、老人は不安でいっぱいだ。そんな老人たちの不安を取り除くためには尊敬する態度や優しい言葉で接してほしい。

 家族も老人ホームに預けっぱなしでいいだろうか。時間をみつけホームを訪ね、言葉を交わし、たまにはホームから外に連れ出し、ドライブや風色を見ながらの食事でもしてほしい。

 家族や施設、地域の人たちの尊敬によって高齢者たちは不安なく生きていくことができるはずだ

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