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芸大の分校を八重山へ

八重山芸能の諸課題について議論が交わされた八重山みらい円卓会議=10日夕、石垣市健康福祉センター

八重山芸能の諸課題について議論が交わされた八重山みらい円卓会議=10日夕、石垣市健康福祉センター

「八重山芸能みらい円卓会議」開始
初回講座で課題を議論

 八重山芸能を考える連続講座(合同会社白保企画主催)の第1回「八重山芸能みらい円卓会議」が10日夕、石垣市健康福祉センターで開かれた。郷土芸能研究家の大田静男氏、沖縄県立芸術大学名誉教授の波照間永吉氏、県指定無形文化財保持者の糸洌長章、與那國久枝氏、郷土芸能の夕べ監督の黒島剛氏、元学校長の花城正美氏、沖縄文化芸術アドバイザーの平田大一氏が、八重山芸能の将来に関する諸課題について意見を交わした。

 昨年行われた八重山芸能の後継者育成に関する座談会に続いての開催。

 今回の円卓会議では▽流派、会派ごとの手や型の違いを統一化することの必要性やその是非▽芸能の学びを深めたい生徒にとって進学選択肢の一つである県立芸大に八重山芸能専攻コースが無いこと▽八重山芸能の根本的な在り方—などが議論された。

 踊りの統一について糸洌氏は「歌も踊りも元は一つであったはず。それぞれの流派に伝統があり、これを元に戻すというのは不可能に近いが、何とか統一したい」と希望。與那國氏は統一化の意義を疑問視した。

 黒島氏は「統一化することがいい事かは分からない」としつつ「学校教育に取り入れるのであれば統一化は必須だ」と指摘した。

 平田氏は「統一すべきものと統一しないオリジナルのものを認めていくのがいいと思う」とし、互いの違いを認め合う重要性を強調。

 波照間氏は参考までにとして「国の重要無形文化財に指定されている琉球舞踊保存会には七つの流派、会派があるが、全然統一していない。国のレベルでも流派ごとの個性を認めている」とした。 

 県立芸大の八重山芸能専攻コース設置要請について、平田氏は「八重山の芸能は八重山で学ぶのが自然」とし、芸大の分校を八重山につくることを提案。県立芸大で琉球古典を学ぶことについては「後継者の引き出しが増えグレードアップにつながる」と奨励した。與那國氏は「分校は必要だと思うし、そこで学んだ生徒には正式な肩書を与えることで、社会の中で足元のしっかりした活動につなげることができると思う」と、賛成した。

 その他、八重山芸能の在り方について、大田氏が「かつて八重山芸能の基盤は農耕社会と神との対話だった。変化した今の社会でこれらの芸能をどう引き継いでいくか」、「安易に集団舞踊化するのではなく、もっと個の輝きをみせてほしい」と問題を提起。

 黒島氏は「舞台は観客を楽しませる芸能であっていいと思う」とし、與那國氏は「根本は神と踊り手との対話だったと思う。しかし舞台芸能は踊る人と見る人、批評してくれる人の三つがつくる」と指摘しつつ、「温故知新の精神で、年中行事など地域の関わりの中で、後継者を育てていけたらと思う」と話した。

 花城氏は「奉納の祈りと感謝、神への敬虔(けいけん)な畏怖があるから祭事は続いている。これを伝えていってほしい」と話した。

 同講座は沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業の一環。全6回。次回は10月27日開催予定。

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