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高校設立の可能性探る 与那国町で実証実験

100インチのパネル2枚を使って授業を進める講師=23日午後、与那国中学校多目的室

100インチのパネル2枚を使って授業を進める講師=23日午後、与那国中学校多目的室

離島教育環境改善事業 遠隔授業システムを活用

 【与那国】ICT(情報通信技術)を使って高校設立の可能性を探る離島教育環境改善事業の実証実験が23日、与那国中学校の多目的室と琉球大学のキャンパスを結んで始まり、本島の高校に通う町出身者の生徒9人が参加した。25日まで3日間、最新の遠隔授業システムを活用した模擬授業を受ける。初日の授業に生徒からは「普通の授業と変わらず、違和感はない」と上々の反応。琉大と町教委のメンバーは9月以降、検証委員会で今回の実験を検証し、次年度の取り組みに生かす。事業期間の3年間で高校設立の可能性を見いだしたい考え。

 内閣府の直轄事業を導入し、高校のない小規模離島で島外に進学せざるを得ない「15の春」の解消に向けた取り組み。秋ごろには、与那国中と久部良中で、複式学級の解消を目的とした合同授業も始める。いずれも町単独では実現の可能性が低いことから、内閣府は他の市町村にも実施を呼び掛けており、今回の実証実験では伊是名村が視察する予定。

 授業では100インチのパネルを2枚使い、大画面を通して講師と生徒が双方向でやりとりしながら数学、英語、国語の授業を進めた。

 仲黒島結子さん(浦添高校1年)は「与那国に高校ができるかもしれないと思うとうれしい。いい結果が出せるよう3日間頑張りたい」と意欲。

 数学の授業を受けた後、慶田元利寿(りじゅ)君(同3年)は「普通の授業を受けている感じ。内容もわかりやすかった」、前盛乃愛(のあ)さん(同2年)も「町営塾に通っていたので違和感はない。画面も大きかったのでリアルな感じがした」、糸数豪太君(浦添工業1年)は「何の不便もなく快適だった。画質も音も良かった。高校ができれば小さな島でも選択肢が増える」とそれぞれ感想を話した。

 実証実験開始前にセレモニーがあり、江崎鐵磨沖縄北方担当相は「遠く離れたところではICTは欠かせない。国を挙げて離島の教育環境の充実に努める」とあいさつ、外間守吉町長は「ICTを活用して高校を設立すれば人口減少に歯止めをかけられる。合同授業ができれば複式学級が解消される。教育環境を充実させれば、定住促進と地域活性化に効果がある」と期待。琉大の須加原一博副学長も「モデル事業として大きく発展することを期待する」と述べた。

  • タグ: 離島教育環境改善事業ICT(情報通信技術)与那国町
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