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強毒ヒアリ侵入阻止を 県が対策事業

毒針を持ち侵入が危惧されるヒアリ(沖縄科学技術大学院大学OKEON美ら森プロジェクト・沖縄県外来種対策事業提供)

毒針を持ち侵入が危惧されるヒアリ(沖縄科学技術大学院大学OKEON美ら森プロジェクト・沖縄県外来種対策事業提供)

SLAMトラップの確認を行うOISTの調査団=27日午後、南ぬ浜町

石垣港でOIST確認調査

 ことし5月、兵庫県尼崎市で貨物船のコンテナから発見された特定外来生物ヒアリの県内への侵入を防ぐため沖縄県から「ヒアリ等対策事業」を委託された沖縄科学技術大学院大学(OIST)が27日、石垣港内でコンテナの集積場所付近や南ぬ浜町でヒアリの侵入調査を実施した。県によると、県内でヒアリの侵入は確認されていないが、隣の台湾では人や家畜に被害が拡大している。県は万一の侵入に備え、監視網のネットワークを拡充し、ヒアリを定着させないよう早期発見・防除に向けた体制づくりを急いでいる。

 ヒアリは全体が赤茶色で腹部は黒っぽい赤色をし、体長は2・5㍉~6㍉と大きさにばらつきがあり、直径25~60㌢、高さ15~50㌢のドーム状のアリ塚を作る。毒性が強く、毒針で刺されるとアレルギー反応を起こし死に至ることもある。OISTは、2016年度から県内の各港湾などで調査を進めているが、侵入は確認されていない。

 調査団は同日、南ぬ浜町の緑地帯に設置している虫の習性を利用した「テント型飛翔性昆虫トラップ(SLAMトラップ)」を確認、捕獲した虫を持ち帰り大学でアリを選別する。このほか、調査エリアを拡大するため市街地でコンテナを取り扱う施設の周辺を視察した。

 石垣市での調査は、これまで6回行われ、海外の事例から、貨物船により運ばれた石垣港内のコンテナ集積箇所を中心に、定着しやすい緑地7カ所でヒアリが好む餌での誘引調査や目視調査などを行っている。

 調査を指揮するOISTの吉村正志研究員は、今後ヒアリ侵入の可能性がゼロでは無いとし、「台湾では人への影響だけなく、刺された家畜が餌を食べなくなり生産量が減少している」と指摘。石垣に侵入した場合、畜産業への影響を懸念。さらに、観光地のイメージダウンのほか在来のアリ類が生存競争に負けて減少するなど、生態系の変化にも警鐘を鳴らす。

 侵入を早期発見するために、地域住民も巻き込んだ監視網の形成が必要と訴え「普段から自然に関心を持ち、地元の方が異変に目を向けられるようになれば」とネットワークの充実を求めた。

 OISTでは今後も調査を継続し、市内で自然環境を調査する団体と協力し、モニタリングを進める考えを示している。

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