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自衛隊施設配置案を提示

防衛の空白地帯こそ平和

 ■ミサイル弾薬庫4棟

 八重山の軍事化がいっそう強まる気配だ。若宮防衛副大臣が17日、中山石垣市長を訪ね、平得大俣東の自衛隊配備計画の施設配置案を提示した。これにより自衛隊配備問題は新たな局面を迎えた。

 若宮防衛副大臣の示した配置案によれば予定面積は46㌶で、そのうち市有地は約23・1㌶、残りは民有地で企業の経営するゴルフ場の施設が多くを占めている。

 施設は隊庁舎3棟、覆道射場、弾薬庫4棟、給油所その他である。県道87号線に面した開南地区西側のほとんどを占める。平たんなゴルフ場には隊庁舎や車両整備場、給油所、南側には弾薬庫が開南集落近くにはグラウンドや訓練場が設置される。

 4棟の弾薬庫は地対艦誘導弾(ミサイル)、地対空ミサイル(誘導弾)および警護に必要な銃弾などを保管する施設と説明している。危険極まりないミサイル基地がなぜ必要か。

 ■市長発言のしらじらしさ

 防衛省は防衛空白地帯を無くすためと説明している。空白地帯でも八重山は台湾漁船などとの小さなもめごとはあったが波は穏やかだった。尖閣諸島の領有権問題を悪化させたのは当時の石原慎太郎東京都知事であり、与那国島への配備を画策したのはケビン・メア沖縄総領事と国防総省であった。

 中国脅威論を背景に自衛隊配備計画を立ち上げ、対中関係を悪化させたのは八重山郡民ではない。政府や石原元知事等である。

 自衛隊配備計画はすでに市民を分断し、対立を激化させている。そんなことまでして空白地帯を埋める必要があるのか。

 若宮防衛副大臣は候補地周辺の4公民館が反対していることについて「周辺公民館長を含め市民全員に理解が得られるように丁寧に進めたい」と述べた。

 これまで行われてきた防衛省の説明会は懇切丁寧であったのか。市民の知りたい疑問には一切回答せず、または無視した。若宮防衛副大臣の「丁寧に進めたい」という言葉がなんとしらじらしく聞こえることか。

 同じことは中山市長にも言える。自衛隊配置案を受けて「何よりも市民の議論を深めることが必要」と述べた。しかし、議論を深めるために市はどのような活動をしたのだろうか。

 議論も深まらないのに昨年暮れ、配備計画を容認し、候補地周辺の4公民館との話し合いをほごにした。政治不信を招いたのは市長自身だ。

 それなのに今回も「国防は(国)の専権事項なので、配備が必要という国の意向を精査した上で判断したい。防衛省には住民に細かく丁寧に説明し理解を得るよう要望したい」とも記者会見で答えている。容認発言と矛盾している。石垣市長という立場を理解していないのではないか。他人任せで地方自治や石垣市基本条例の精神に欠けているとしか思えない。

 ■戦争と平和をかみしめる

 若宮防衛副大臣が石垣市長を訪問した17日、与那国島にはハリス米太平洋軍司令官と自衛隊のトップの河野克俊統合幕僚長が陸上自衛隊与那国駐屯地を訪問したとの報道があった。

 ハリス司令官は「尖閣諸島に関して日米安全保障条約第5条に基づき米軍が防衛に関与する」との姿勢を示し、その後、与那国島を訪れたもの。島内の軍事施設を視察した。

 日米の軍事関係のトップが駐屯地を訪問するのは異例といわれる。再び軍事優先の波が島を襲おうとしている。戦争の記憶を平和の尊さをいま一度しっかりと考えるべきだ。

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