八重山諸島のニュース・石垣島・竹富島・西表島・新城島・小浜島・黒島・波照間島・与那国島

エントリー

石垣は軍事基地になるのか

本土復帰45年、重大な岐路に

 ■八重山に1兆円余投入

 きょう15日は沖縄が日本本土に復帰して45年の節目だ。米軍基地の重圧に苦しむ沖縄は「基地のない平和な島」を求め、八重山も毎年平和行進と集会が行われるが、国の不条理な差別は逆にひどくなるばかりだ。復帰45年を本紙の節目の社説で振り返ってみたい。

 まず1982年5月15日の復帰10年。変わらぬ基地の重圧、石油ショックによる物価高、78年の730交通方法変更、本土企業に流れる“ザル経済”の国の公共事業などを指摘し、「本土並みはいつか」の社説を掲げた。

 さらに注目は当時、「復帰して良かった」が63%しかなかったことだ。45年の現在は80%余が評価しているが、「基地集中は差別」も過半数いて依然反発は強い。安倍首相、菅官房長官は沖縄の歴史にしっかり向き合い、口先でなく行動で県民に寄り添うべきだ。

 復帰20年は高率補助の沖縄振興計画を取り上げ、本土とのより一層の格差是正を求めた。同振興計画で八重山は第5次の現在までの40年余で1兆円余が投入され、新石垣空港をはじめ離島の黒糖工場がすべて新築され、社会基盤は格段に整備された。その結果復帰の評価も70%余に増えた。

 ■軍事基地は無縁と思ったが

 復帰30年は、政府の基地負担強化と振興策の「アメとムチ」政策を批判。35年は離島ブームによる観光客の増と移住者増を取り上げ、社説は「八重山らしさの喪失」に危機感を訴えている。それが県内初の「風景計画」策定につながったが、再びそのブームが訪れ、開発優先の石垣市は危機にある。

 復帰40年は、沖縄21世紀ビジョンの下で、画期的な離島航空運賃割引制度など充実してきた離島振興策を取り上げ、さらなる振興策を求めた。

 そして復帰42年の社説では、与那国に続いて石垣にも自衛隊配備計画があるとして、「42年前の復帰当時、離島の八重山は米軍基地や自衛隊とも無縁と思っていたのが」と「基地は観光産業にマイナス」と初めて自衛隊が登場、43年は市長は国の専権事項なら何でも従うのかとその姿勢を批判している。

 ■子牛は14万円から72万円に

 復帰45年を迎えた八重山観光は13年の新空港開港以降快調に推移、その好調な経済を反映して有効求人倍率は1.57倍で復帰後最高を記録した。さらに八重山農業の中核になった肉用牛も復帰当時1頭当たりわずか14万円が昨年は平均で72万円に5倍余になった。

 このように観光客でにぎわう平和な島にあろうことか軍靴の足音が迫ってきたのだ。市長ら自衛隊配備推進派は沖縄本島もハワイも基地があるのに観光でにぎわっており、基地は関係ないというが、それは平時だからだ。

 2001年の米同時テロでは風評被害で八重山も修学旅行が激減したし、それが戦争となれば基地があるところが攻撃を受けるのは自明であり、ミサイル基地の宮古、石垣が攻撃を受ける恐れは十分だ。まして自衛隊は世界の戦争に参戦できる軍隊に変質したことで報復テロも否定できない。

 島を危険に陥れる軍事基地化や沖縄の軍事要塞(ようさい)化に、心ある人々はノーを突きつけるべきだろう。5年後の復帰50年、「石垣に軍事基地ができた」と新聞をにぎわせたくない。

  • タグ: 本土復帰
  • 関連するニュース

    • 関連するニュースはありません。

    ページ移動

    キーワード検索フォーム