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「9条」の効用論じよう

憲法施行70年、日本の「平和」が危機に

 ■「戦争国家」に踏み出す

 日本国憲法がきょう3日、施行70年を迎えた。72年前の戦争で日本人だけでも310万人余が犠牲になった過酷な歴史の反省から、戦後日本は「二度と侵略戦争はしない」として作られたのが今の憲法であり、その決意を書き込んだのが「9条」だ。

 その結果日本は、戦後72年を経た今の今まで「専守防衛」に徹し、世界のどことも戦争することなく、誰一人として殺し殺されることなく、世界に類例のない「平和国家」の道を歩んできた。その9条の「平和主義」が安倍政権の登場で危機にひんしている。

 その象徴が日本と密接な関係にある他国への攻撃を日本への攻撃とみなして攻撃する「集団的自衛権」の行使容認であり、憲法学者が「違憲」と断じた自衛隊の海外での交戦も認める「安保関連法案」の強行採決だ。同法の制定を受けて昨年11月、南スーダンPKOの自衛隊に武器使用の駆け付け警護を初めて付与。さらに今回米補給艦にも海自による初の防護を発動した。

 ■抑止力と戸締まり論

 このように安倍政権が巨大与党をバックに米軍と一体となって各面から戦争に向かう準備を着々と進め、日本の「平和」が危機にある憲法施行70年の今だからこそ、「9条」が戦後に果たしてきた役割、効用をあらためて高らかに強くアピールする必要がある。

 「憲法を守れば日本の平和は大丈夫は欺瞞(ぎまん)」と改憲派は9条批判するが、その「戸締り論と抑止論」に、ある識者はこう反論する。

 それは9条があったからこそ、日本への攻撃に最低限反撃できる自衛隊もでき、米軍も日米安保も生まれたのであって、もし9条がなければ自衛隊は日本軍だったはずだし、日米安保も在日米軍との関係も違った形だっただろう。そしてこれまでに起きた朝鮮、ベトナム、湾岸、アフガン、イラクなどの各戦争に日本も違った形で関与し、今までのように誰も殺さず殺されずと全く無事で済まなかっただろう。

 戸締り論も、個人が自宅に鍵をかけたり雨戸を閉めたりしても道行く人や隣人に何の脅威も与えないが、国家の戸締りは軍事的武装を指し、それは抑止力として軍備を強大にすればするほど近隣諸国を大いに刺激し、逆に軍拡競争で戦争やテロの脅威を呼び込むことになるというものだ。

 ■武力以外で解決求める9条

 確かに9条は「国際紛争」が存在することを前提にしながら、これを外交努力、経済政策、貿易、文化交流などの武力行使以外で解決すべきだと求めたものであり、もし9条が無かったら今ごろこの国はどうなっていたか。

 トランプ大統領が強大な軍事力で脅しをかける現在の北朝鮮の緊張状態もそうだが、軍事力で紛争が解決できないのは過去の歴史が示している。

 日本はアメリカ一辺倒でなく、中国をはじめどの国とも仲良く友好関係を結び、こういう時にこそ外交努力で国際貢献すべきだ。そうすれば沖縄差別も無く辺野古の新基地も宮古、石垣の自衛隊も要らないはずだ。ところがそれが逆に米軍と一体となって軍備増強を次々進め、北朝鮮や中国の緊張をあおっている。安倍首相は平和外交の「立憲主義」に立ち返るべきだ。

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