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芸能継承、世代間に空白 与那国フォーラム

後継者不足が懸念されている与那国の民俗芸能。与那国フォーラムが後継者の支援を行う人材育成計画の策定事業に取り組んでいる=2016年7月24日、祖納の十山御嶽(与那国フォーラム提供)

後継者不足が懸念されている与那国の民俗芸能。与那国フォーラムが後継者の支援を行う人材育成計画の策定事業に取り組んでいる=2016年7月24日、祖納の十山御嶽(与那国フォーラム提供)

ネットワークの必要性指摘
3年かけ人材育成計画策定へ

 【与那国】伝統文化の継承・発信を目的の一つとする与那国島歴史文化交流資料館(DiDi与那国交流館)を管理運営する一般社団法人与那国フォーラム(代表理事・外間守吉町長)が、2016年度から県文化振興会の支援を受け、民俗芸能の人材育成計画策定事業に取り組んでいる。民俗芸能の継承をめぐっては世代間に空白のあることが課題となっているとして、同フォーラムは、島内と島外の芸能関係者らを網らしたネットワークづくりの必要性を強調している。16年度事業報告書に盛り込んだ。3年かけて計画を策定していく予定だ。

 「与那国島の祭事の芸能」は1985年に国指定重要無形民俗文化財となっている。各地域の民俗芸能は、自治公民館ごとの「踊座」「棒座」「狂言座」という組織で継承されてきたが、棒座を除いて後継者不足に陥っており、継承が危ぶまれているという。中でも狂言座は、長年師匠を務めてきた人は健在だが、継承者がおらず、祭事で演じられなくなって久しいという。

 このため、同フォーラムは、継承者を支援していく体制を構築する必要があるとして県文化振興会の支援事業を申請、採択された。初年度は、与那国や八重山での芸能継承の仕組みや取り組みに関する調査を実施、2年目以降は県外にも調査の対象を拡大する。この成果を踏まえて最終年度で計画を策定する予定だ。

 16年度の調査では、八重山の各離島もどう継承していくかが共通の課題となっていることを確認。与那国では、活動が低迷していた与那国民俗芸能伝承保存会の立て直しの動きがあるほか、交流館で若手らによる唄三線の定期練習が行われるようになり、さらに女性舞踊家による練習も始まる見通しとなっている。

 一方、30~40代の若手を指導する立場にある40~60代の芸能経験者が転出していたり、第一線から退いてしまったりするなど世代間に空白があるという。

 こうした実態を受け、同フォーラムは、現在の若手が次世代にも継承できるコーディネーターとして成長できるよう▽島内の芸能継承に関わる人たちとのネットワークづくり▽他地域の芸能関係者や研究者とのネットワークづくりーを支援する方向性を打ち出している。

 フォーラム理事で交流館事務局長の小池康仁さんは「世代間の空白を埋めていかなくてはならず、島外の事例も参考にしたい。与那国のみならず、同じような条件を抱えている他の離島にとってもモデルケースとなるよう意識しながら計画を作っていきたい」と話している。

  • タグ: 与那国島民俗芸能
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