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世界初、オニヒトデゲノム解読 大量発生解明と駆除法開発へ

世界で初めてオニヒトデの全ゲノム解読に成功した沖縄科学技術大学院大学の佐藤矩行教授(右)とケネス・バックマン氏=5日午前、県庁記者会見室

世界で初めてオニヒトデの全ゲノム解読に成功した沖縄科学技術大学院大学の佐藤矩行教授(右)とケネス・バックマン氏=5日午前、県庁記者会見室

OIST国際研チーム

 【那覇】沖縄科学技術大学院大学(OIST)とオーストラリアの研究者でつくる国際研究チームは、世界で初めてオニヒトデの全ゲノム解読に成功するとともに、オニヒトデ同士がコミュニケーションに利用しているタンパク質の候補を突き止めた。研究チームでは、これらの誘引タンパク質を利用したオニヒトデ駆除方法の開発につなげたいとしており、サンゴ礁保全の新たな一歩を踏み出した。研究成果は、13日発行の英科学誌ネイチャーと同誌オンライン版に6日、掲載される。

 研究チームは、沖縄本島本部町とオーストラリアのグレートバリアリーフから採集したオニヒトデ1個体ずつのDNAを解析。5000㌔離れた2カ所のゲノムが極めて似通うことからオニヒトデが短期間で広範囲に大量発生していることを示すものとみている。また、オニヒトデが生殖シーズンに集まる習性から誘引物質と思われるタンパク質の候補を実験から特定。オニヒトデは、これらをコミュニケーションに使っている可能性があることを行動追跡により確認した。

 八重山でも2008年の大量発生以来、人の手による地道なオニヒトデ駆除が続けられており、14年までの7年間で72万匹余りを駆除した。海水温の上昇によるサンゴ礁白化など沖縄のサンゴを取り巻く環境は引き続き厳しく、今後は、石垣島と西表島の間に広がる石西礁湖やフィリピンなどに生息するオニヒトデのゲノム解読にも取り掛かり、広範囲・大量発生のメカニズムの解明とともに、生物科学の知見に基づいたオニヒトデの駆除方法の確立を目指したいとしている。

 OISTマリンゲノミックスユニットの佐藤矩行教授は「今回得られた結果は、オニヒトデ駆除をどう進めていくかのヒントを与えてくれた。それらを検討して生かしていくのが大切だ」と指摘。同博士課程学生のケネス・バックマン氏は「質の高いゲノムデータを手に入れたことで重要な基礎的知見を提供することができた」と研究成果を強調した。

  • タグ: オニヒトデオニヒトデゲノム解読
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