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施策事業の効果検証を

見直すべきは見直せ

■新年度が始まる

 新しい年度、新しい学期が始まる。人事異動に伴う環境の変化や単身赴任あるいは新入学、初めての一人暮らしなど若干の不安を伴いながら、期待に満ちる時でもある。

 3市町ともに、それぞれの議会3月定例会で新年度の施政方針が述べられ、大まかな施策の方向性や取り組む各事業を提案、新年度予算が成立した。いよいよスタートだ。

 石垣市は、昭和22年に市制を施行してからことしで70周年の節目にあたる。それだけに市民運動会をはじめとする29もの市制施行記念事業を掲げ、取り組んでいくとしている。

 また、中山市政にとっては2期目の最終年度でもある。

■市民のための施策が基本

 施策事業については、3月議会でさまざまな議論があった。

 例えば、冬場の魅力をアピールしようと3年連続で実施された「新春花火大会」について「予算を他に使うべきだ」との否定的意見があり、当局は「仕切り直し」として予算計上しなかった。

 突然の打ち上げ、予算600万円と石垣島まつりを上回る規模の花火に、市民への周知不足。市役所に問い合わせや苦情の電話が相次いだと聞く。誰のための事業だったか。

 また、使い勝手がいいことからさまざまな事業実施を可能としている沖縄振興特別推進市町村交付金事業。いわゆる一括交付金事業で、石垣市は火葬場をはじめ新空港国際線旅客施設強化事業や大型クルーズ船供用のための埠頭(ふとう)整備、人工ビーチ、福祉避難所整備などを進めている。

 さらに、教員採用試験対策講座や気になる子の学び支援など、あるいは産業振興などでもかゆい所に手が届く事業も多く、大いに評価できる。

 だが、新春花火だけでなく他にも首をかしげたくなる事業がある。

 美崎町の市道を占用、オープンカフェ化した美崎町にぎわい創出実験。400万円投資した効果はどうだったか。にぎわいは創出できたか。ぜひ検証すべきだ。

 中学生用副読本「八重山の歴史と文化・自然」も残念だ。郷土理解を進める副読本を議会一般質問があったとして28年度は配布しなかった。本末転倒だろう。

 すべての施策事業は、市民のために実施するのが基本。浮ついた発想による事業であってはならない。

■市民目線での検証必要

 「星の島」としての魅力を発信する「美ら星ゲート事業」についても、議会は「懸念が大きい」「採算性を精査すべきだ」として、予算を財政調整基金に組み替えた。

 地域創生総合戦略に基づく地方創成事業にも、懸念がある。

 「美ら島リゾート婚活ツアー」(結婚支援移住促進事業)がそれ。テレビ番組「ナイナイのお見合い大作戦」側の都合で放送されなかったが、この8日にも再度収録するという。

 女性側に石垣への移住を促すため、地元女性は対象外。出会いの場に恵まれない女性から怒りの声があるのも無理はない。

 首都圏から健康なシニア層の移住定住による地域活性化を促す「生涯活躍のまち構想」も同様。共通する傾向は施策立案上の観点が外に向き、市民を見ていないこと。

 全体としては評価できても、事業の一部であれ議会、市民に懸念がもたれるのはいかがなものか。行政評価システムは機能しているか。市民目線で検証できているだろうか。

 論語に「過ちて改めざる是を過ちという」とある。本当の過ちは、過ちと知りながら改めないことをいう。新春花火のように見直すべきは見直そう。

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