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給与に反映する教職員評価

教職員評価も4月から新局面

■評価で異なる給与の上げ幅

  沖縄県で教職員評価システムがスタートして10年たった。この制度は校長が教諭等の職務遂行状況の観察や自己申告、面談を通して彼らを評価するものであり、校長自らはほぼ同様の要領で当該市町の教育長に評価される。当初申告、中間申告、最終申告と年に3度の申告、面談、助言があると聞く。

 評価は「極めて良好」、「特に良好」、「良好・標準」、「やや良好でない」、「良好でない」の5段階。これまでは評価後少なくとも金銭面でどうこうなかったが、新年度の始まる来月から給与に反映するというから教職員も内心穏やかでないだろう。これまではよほどのことがない限り等しく号給、給与は上がったが、4月からはそうでなくなるのだ。

■大盤振る舞いは期待できず

 であれば多くの教職員が一層精進して上位の評価を得たいものだが、そうはいかないようだ。「極めて良好」は全国レベルで顕著な業績を上げた者とし県全体の数%程度、「特に良好」も数十%程度と縛りがあるようだ。だから「極めて良好」、「特に良好」で県に提出しても、それぞれ一ランク下げられて戻されることもあるという。一体そのまま受理されるケースとそれは何を根拠に振り分けるのだろうか。

 ところで給与に反映すると聞くと、普通は良い評価で給与は上がり、逆だと下がると考えるだろう。でもこのたびのそれは、それほど差がつくとは考えにくい。校長はよほどのことがない限り下位の評価はしないだろう。「良好・標準」以上が大多数になるはずである。そうすると上位評価といえども給与の上げ幅は抑えられることになる。

 緊縮財政の折、大盤振る舞いは考えにくい。予算の範囲内でやりくりするだろう。その予算も昨年より下がることも考えられるだろう。だから例えば「特に良好」の評価で給与の上げ幅は従来程度(標準)か少し高いくらいかもしれない。号給はぐんと上がってもそれに見合う給与は期待できないのではないか。そうであれば見返りに賞詞を充てるようなものだろう。姑息(こそく)の感がある。

■見切り発車の感否めず

 それとも文科省はこの制度導入の趣旨を「できる先生を優遇することで教員の意識改革を促し|」としていることから、いずれ県は上位評価に相応の給与を保証すべく下位評価の確保もパーセンテージで求める事態も起こり得るだろうか。であれば絶対評価とするこのシステムもそうではなくなってしまう。

 評価は客観性やしっかりした基準、

公平さが必須である。校長間の評価にどれほどの一致がみられるのだろうか。疑問は否めない。評価者によって評価が異なれば被評価者の不信感を買うことになりかねない。自他の評価が異なることで教師間に疑心暗鬼が生じないとも限らない。また下位の評価は教師のモチベーションを下げてしまう。校長の間でもこのシステムの不備、脆(ぜい)弱さを指摘する声があったと聞く。

 文科省のいう「教師の意識改革」「学校を活性化」は、「できる先生を優遇」せずとも、子どもに向き合う教師、校長のリーダーシップの発揮、校内研修の充実で達成可能だと思うのだが…。

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