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カンムリワシ受難 交通事故か、今年3羽死ぬ

3月14日に大本小付近の県道87号線で保護されたカンムリワシ。背骨を損傷し、治療が続いていたが18日に死んだ(環境省提供)

3月14日に大本小付近の県道87号線で保護されたカンムリワシ。背骨を損傷し、治療が続いていたが18日に死んだ(環境省提供)

環境省、安全運転呼びかけ

 ことしに入り、交通事故によるものと思われる傷を負い、治療を行っていた絶滅危惧種のカンムリワシ2羽が18日までにいずれも死んだ。月1件のペースで個体が確認され、既に死んだ状態で発見された個体と合わせ3羽が死んでいる。昨年は9羽の事故を確認したが、多くが重傷だったため野生復帰できたのはわずか1羽。けがが重い状態で保護されるケースが目立ち、環境省石垣自然保護官事務所は、車の速度超過に一因があるとみている。特に4月はカンムリワシの繁殖期で、道路沿いに出てくる個体も多いことから同事務所は交通事故の多発を懸念、ドライバーに安全運転を呼び掛けている。

 死んだ3羽は、いずれも石垣島で確認。1月15日には於茂登トンネル南側入り口付近で足を粉砕骨折した状態で発見され、治療が行われたが同25日に死んだ。2月22日には大本小付近の県道87号線で死んでいる個体を確認。3月14日には同所で背骨を損傷した個体が見つかり、治療が続いていたが18日に死んだ。

 2羽が発見された大本小付近の県道87号線は、個体が良く観察される場所でもあり、同事務所は「交通事故のリスクが特に高い傾向にある」と指摘。早朝や夕暮れの運転、見通しの悪いカーブを通過する際の運転に注意を呼び掛けている。特に車両の速度には「急な飛び出しがあっても安全に事故が避けられるよう減速して運転してほしい」と強く求めている。

 カンムリワシの過去の交通事故発生状況は、石垣島と西表島を合わせて、2016年に9件、15年に8件、14年に12件、13年に17件、12年と11年に各13件、10年に15件。増減を繰り返しながら15年からは1ケタ台となっている。

 同事務所の若松徹上席自然保護官は「昨年の事故のほとんどは重傷事例で、野生復帰できたのは1羽という嘆かわしい状況。事故件数は横ばいでも死亡率が高く非常に問題」と述べ、「カンムリワシは八重山にしか生息していない、地域を象徴する鳥。地元住民だけでなく、観光客にも考えてもらいたい」と警鐘を鳴らしている。

 また、同事務所は、カンムリワシの迅速な救護につなげる考えで、けがをした個体や死体を発見した際は情報提供を求めている。連絡は、石垣島は同事務所(82ー4768)。西表島で西表野生生物保護センター(84ー7130)。

  • タグ: カンムリワシ交通事故
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