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今さら「受け入れ表明ではない」

中山市長の自衛隊発言の真意

■ことばのもてあそび

 大阪の森友学園の小学校建設に関わる問題が連日、マスコミをにぎわせている。そのなかで森友学園との関係を問われた稲田防衛大臣が気色ばみ関係を否定したが、翌日一転、訂正し野党からの集中砲火を浴び迷走国会となっている。

 稲田大臣は先月8日の衆議院予算委員会で南スーダンの戦闘の有無を問われ、法的な意味での戦闘行為ではない。憲法9条の問題になることから一般的な意味で武力衝突ということばを使っている。憲法9条に違反し、国連平和維持活動(PKO)参加五原則に触れる恐れから、〈ことば〉をもてあそんでいるとしか思えない。

 中山義隆石垣市長の陸上自衛隊発言もよく似ている。

 14日の石垣市議会定例会で野党の質問に自衛隊配備について「受け入れ表明ではない」と述べ、「防衛省から詳細な計画が提示された段階で市民や議会での議論を踏まえ、防衛省と調整しながら最終的に判断する」答弁した。

 昨年12月26日の記者会見で、最終決断で拒否する可能性について「基本的には考えていない」と述べている。

 野党側からは詭弁(きべん)やごまかしとの批判がなされている。当然のことだ。

 中山市長は記者会見前の12月21日、首相官邸などで菅官房長官や若宮健二防衛副大臣に会い、配備に向けた手続きを了承する、手続きの了承はすべてOKではないと伝え、了解を得たとしている。

 ■はじめに結論ありき

 自衛隊配備について拒否することを基本的には考えていないとすれば当然、手続きに問題がなければ受け入れるであろう。初めから結論ありきで、ことばのもてあそびとしか思えない。

 漢那政弘副市長らは1月19日に防衛省や沖縄防衛局の担当者と行った事前調整も、野党議員の追及によって明らかとなった。中山市長は出張中で不在であったとはいえ、防衛省が手続きの進め方についてイメージ案を提出したという。

 そのなかで、配備計画案作成に必要な確認事項として土地関係(市有地の使用状況の確認、市有地の取得にかかる手続き)などを挙げている。

 一方で、市民の平得大俣の市有地借地申請に対し、市は1月24日付で貸し付け不可と回答をしている。それによれば、「関係法令事業計画に支障はないが」、その「市有地は、陸上自衛隊部隊の配置先候補地と思われる。当該市有地が部隊配置の候補地としてされているか否か、候補地の場合は時期などについても沖縄防衛局に確認する必要がある」として、「石垣市として陸上自衛隊部隊の配置先候補について予定範囲等の詳細を把握しておらず今後の動向を見守る必要性があることから、本件については不可とする」としている。

■市民より国策優先か

  貸し付け申請は、公有財産検討委員会(委員長・漢那副市長)にも諮らなかった。漢那副市長は「調査の段階で課題があったので公有財産検討委員会に諮らなかった。この案件に限らず公的利用の蓋然(がいぜん)性がある場合は貸し付けを控える」とも述べている。

 副市長のいう「課題」とは何か。公的利用とは自衛隊予定地という意味なのか。検討委員会に諮らないのは恣意(しい)的運用や勝手な判断につながりかねない。諮っていないから当然、議事録もないはずだ。

 これでは、国策を優先して市有地を陸上自衛隊配備のために売り払うとも受け止められかねない。

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