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「循環型社会」の構築へ 有機液肥の肥料登録も完了

テストプラントで生産された有機液肥の散布試験。トラクターにけん引されたバキューム車から散布される=6日夕、石垣市し尿処理場

テストプラントで生産された有機液肥の散布試験。トラクターにけん引されたバキューム車から散布される=6日夕、石垣市し尿処理場

市農政経済課 17年度取り組み開始

 し尿処理場内で稼働中のメタン発酵テストプラントで有機液肥を生産している石垣市は6日、市内で説明会を開き、散布試験を行った。農家、生ごみ排出業者、収集運搬業者ら約60人が参加するなど関心の高さをうかがわせた。農政経済課は、2017年度から2年間かけて構築を目指す「小さな循環型社会」について説明、協力を求めた。農家からは「作物やほ場の形状によって使えるところと使えないところがある」との声があり、市は今後、関係者と協議しながら具体的な取り組みを開始する。

 有機液肥は2月27日付で農林水産省から肥料として登録され、ほ場への散布が可能となっている。説明会では、県環境科学センターの担当者は成分結果について「肥料として適正である」などと報告、小松菜を使った試験結果についても「化学肥料と同等の施肥効果がみられた」と説明した。同様の取り組みを先行させている八重瀬町で行われた牧草とサトウキビの実証試験でも、化学肥料との差はなかったという。

 同課によると、循環型社会の形成を目指す背景には好調な観光に伴うごみ量の増大などがあり、新年度から取り組む「小さな循環型社会」では▽テストプラントで有機液肥(日量1㌧)を生産する▽有機液肥を農地に散布して作物を栽培する▽飲食店などで有機液肥栽培作物を使用する▽発生する生ごみなどをテストプラントの原料として搬入するーという流れをつくる。

 同課の担当者は「まず小さな循環型社会をつくっていきたい。それぞれがメリットが出るような仕組みをつくっていきたい」と話しており、2年間の取り組みで本格的なプラントの導入を検討することにしている。

 散布試験はし尿処理場で行われ、市が購入した容量4㌧のバキューム車をトラクターがけん引して実施。紅イモを栽培する農家は「有機液肥で土壌の微生物が増えるのではないかと期待する。例えば畝に流し込むなど工夫次第で散布ができるのではないか」と興味津々。

 一方、サトウキビの農家は「小回りが利かないので、散布が難しいほ場もある」、水稲農家は「水稲の肥料は、多過ぎても少なくてもダメ、適正な量にしなければならない。成分をきちんと分析した上でしか使えない」と慎重だった。

  • タグ: 有機液肥
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